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家電の一括操作でき、音声操作に対応したスマートリモコンならeRemote5だ

eRemote5家電

リモコンが増えすぎて困っている、帰宅前にエアコンをつけておきたい、でもスマートリモコンって設定が難しそう——そんな悩みを持ちながらも、どれを選べばいいか迷っている人は多いのではないだろうか。

eRemote5は、2014年から国内でスマートリモコンを作り続けてきたリンクジャパンの第5世代モデルだ。4,000円台という手頃な価格でありながら、温湿度センサー・GPS連動・Alexa/Google/Siri対応という機能が最初から揃っており、コストを抑えてスマートホームを始めたい人から支持を集めている。

本記事では、スマートリモコンを10製品以上調査・比較した情報をもとに、eRemote5の実力を多角的に検証した。購入前に知っておきたい仕様の詳細から、実際のユーザーがつまずきやすいトラブルの解決策、SwitchBotやNature Remoとのフラットな比較まで、一冊分の情報量でまとめている。


この記事でわかること

  • eRemote5の基本スペック・価格・他社フラッグシップとの違い
  • 初期設定のコツとユーザーが実際に困っているトラブルの解決策
  • 自分に向いている製品かどうかを判断するための正直な評価
目次

実際に使ってわかったメリット・デメリット

  • 4,000円台で温湿度センサー付きという価格対機能のバランスは国内トップクラス
  • 応答速度の速さは使い始めてすぐに実感できる明確な強み
  • 初期設定はやや手間がかかるが、一度完了すれば日常的な操作は快適
  • 5GHz非対応・Matter非対応・赤外線の飛距離はネガティブな実態として存在する
  • 「スマートリモコン入門」として選ぶなら合理的な一台

率直な第一印象:この価格でここまでできるのかという驚き

eRemote5+を実際に使い始めてまず感じるのは、4,000円台という価格帯に対して機能が想定以上に揃っているという印象だ。温湿度センサーが最初から付いていて、GPS連動も使えて、Alexa・Google・Siriの3つに全対応している。スマートリモコンをはじめて買う人が「これさえあればひとまず揃う」と感じるものが、ほぼすべて入っている。

デザインは白い丸型でシンプルそのものだ。インテリアを選ばないという点では悪くないが、SwitchBotハブ3のようなディスプレイ付きのかっこよさや、Nature Remoシリーズのような洗練されたスタイリッシュさと比べると、見た目の存在感は地味な部類に入る。「部屋に置いていても主張しない」と見るか、「もう少しデザインに凝ってほしかった」と感じるかは人によって分かれる。機能を優先してデザインはシンプルに割り切るというリンクジャパンの方針がそのまま形になった製品だと言える。


応答速度の速さは本当に速い

使い始めてすぐに驚くのが、アプリのボタンをタップしてから家電が反応するまでの速さだ。エアコンの電源ボタンを押すと、タップしたのとほぼ同時に「ピッ」という音が鳴る。少し大げさな表現に聞こえるかもしれないが、「アプリをタップした指を離す前に家電が反応している」と感じるほどのレスポンスで、数年前のスマートリモコンが持っていた「数秒待ってやっと動く」という不満がまったくない。

この速さが重要なのは、遅延があると結局物理リモコンを使ってしまうからだ。スマートリモコンが日用品として機能するかどうかは、ストレスなく使えるかどうかにかかっている。その点でeRemote5+は「使うたびに快適さを感じる」側に確実に入っている。外出先からの遠隔操作もクラウド経由にしては反応が早く、帰宅前にエアコンを起動する用途では実用上まったく問題がない。


初期設定の正直な難易度

初期設定については、手放しに簡単とは言いにくい。HomeLinkアプリのインストールからアカウント作成、デバイスの追加、Wi-Fi接続まで、手順通りに進めれば問題なく完了できるが、2.4GHz帯のSSIDの選択やスマートフォンの位置情報の権限設定など、いくつか「詰まりやすいポイント」が存在する。ITに慣れたユーザーであれば10分程度で完了できるが、スマートフォン操作に自信がない層にとっては少し敷居を感じるかもしれない。

ただし一度設定が完了してしまえば、日常的な使い勝手は非常にシンプルだ。HomeLinkアプリのトップ画面に登録した家電のアイコンが並び、タップするだけで操作できる。シーン設定やGPS連動も、設定の仕方さえ覚えれば直感的に操作できる設計になっている。「最初の設定に30分かかったが、それ以降は何も考えずに使えている」というユーザーの感想が多いのは、この製品の特性をよく表している。


気になる点を包み隠さず言うと

正直に弱点も挙げておく。まず2.4GHz専用という制約は、現代のWi-Fi環境との相性で問題になることがある。特に新しいマンションや光回線のルーターでは5GHzに優先的に接続される設定になっていることが多く、初期設定で詰まる人が出やすい構造的な問題として残っている。

赤外線の飛距離については、カタログ値は15mだが複数のレビューで「他社製品より届きにくい」という指摘が見られる。ワンルームや標準的な6〜8畳程度の部屋なら問題ないが、広いLDKや家具の多い部屋で設置場所を選ばずに使えるかというと、他社の強力な赤外線出力を持つ製品に比べてやや慎重に置き場所を選ぶ必要がある。Matter非対応によりApple HomeKitと正式連携できない点は、iPhoneユーザーの一部にとっては無視できない制約だ。これらはスペック上の数字では見えにくいが、日常使いの中で気になってくる実態として正直に伝えておきたい。


結局、誰に向いている製品か

総合的に見てeRemote5+が最も合うのは、「はじめてスマートリモコンを使う」「コストを抑えて温湿度連動まで使いたい」「SwitchBotのエコシステムに縛られたくない」という3つのどれかに当てはまる人だ。価格帯に対してできることが多く、日本製サーバー・日本語サポート・国産ブランドという安心感も加わり、入門から中級者向けのバランス型という位置づけで完成度は高い。

一方、Matter対応・HomeKit統合・強力な赤外線出力・豊富な周辺機器エコシステムを優先するなら、SwitchBotシリーズを選ぶ方が長期的な満足度は高くなる可能性がある。eRemote5+は万能ではないが、「この価格でこれだけ使える」という実用的な納得感がある製品だ。スマートリモコンを試してみたいという気持ちがあるなら、4,000円台という価格は失敗したときのリスクが低い水準でもある。まず1台使ってみて、足りないと感じたら買い足すか乗り換えるという入り方に向いている。

リンクジャパンとeRemoteシリーズ

  • スマートリモコンの元祖は「リンクジャパン」という国産メーカー
  • 2014年の創業からeRemote5まで、一貫して日本の住宅に向き合ってきた
  • 各世代で明確な課題解決があり、単なるモデルチェンジではない進化を遂げてきた
  • 現在のeRemote5は、10年分のノウハウが詰め込まれた集大成モデル

そもそもリンクジャパンはどんな会社か

eRemote5を作っているのは、東京都港区芝に本社を置く株式会社リンクジャパンという国産メーカーだ。代表の河千泰 進一(かちやす しんいち)氏は中国生まれで16歳のときに日本へ移住し、独学で通訳の国家試験に合格するという異色の経歴を持つ。その後、飲食店経営や医療ツーリズム、Eコマースと事業を渡り歩いた末に「IoT時代の到来」を確信し、2014年にスマートハウスデバイス専門企業としてリンクジャパンを立ち上げた。

会社のコンセプトは明快で、「面白い製品よりも、必要とされる製品を提供する」という一点に絞られている。スマートホームという言葉すら日本でまだ浸透していなかった時代に、ライフワークとしてIoTを選んだ創業者のこだわりが、そのままブランドの姿勢に反映されている。


2014年〜2016年:「国内初」の冠を引っ提げたスタートダッシュ

リンクジャパンが最初にリリースしたのが、2014年8月の「eRemote RJ-3」だ。これは国内で初めてWi-Fiに対応したスマートリモコンとして登場し、エアコンや照明などの赤外線家電をスマホから操作できるという、当時としては画期的なコンセプトを持つ製品だった。

ただし初代はまだ機能が限られており、温度センサーは搭載されているものの、センサーの値に連動して家電を自動操作する機能は持っていなかった。いわば「スマートホームのコンセプト実証機」という位置づけだ。2016年には3代目の「eRemote mini」を発売。コンパクトで愛らしい丸みのある形状が評判となり、スマートリモコンという製品カテゴリを一般消費者に広く知らせるきっかけになった。ただし、このモデルはセンサーを省略しており、あくまでリモコン機能に特化した製品だった。


2017年〜2019年:法人・業界連携で存在感を拡大

eRemote miniで認知が広がった2017年は、リンクジャパンにとって加速の年になる。電流センサーを内蔵した法人向けモデル「eRemote Pro」を発表し、エアコンが実際に稼働しているかどうかをリモートで確認できるという、国内唯一の機能を引っ提げてソニーバンクとの共同プロジェクトに参画。目標額1,000万円を11時間で達成し、NHKニュースやテレビ東京「WBS」にも取り上げられた。

この頃から製品ラインナップも急拡大し、スマートプラグ「ePlug」や電流センサー「eSensor」、セキュリティカメラ「eCamera」などが続々と登場。さらに2018年にはAmazon EchoとGoogle Homeが日本に上陸するタイミングに合わせて音声操作対応を整えたことで、eRemoteシリーズは一時的に売り切れが続出するほどの需要増を記録した。2019年には複数製品を一元管理できる統合アプリ「HomeLink」の開発が始まり、単体リモコンから「スマートホームのプラットフォーム」へと事業の方向性が明確に転換していった。


2020年:eRemote5リリース──10年分のノウハウを詰め込んだ第五世代

2020年6月に満を持して登場したのが、現行モデルのeRemote5だ。旧来のモデルが抱えていた「センサーの精度が低い」「GPS連動に対応していない」「アプリが使いにくい」という3つの課題を、一気に解決する形で設計された。

最も目立つ改良点が、温湿度センサーをケーブルの中間に外付けする構造だ。本体内蔵型だと本体自体の発熱が測定値に影響してしまうという欠点があったが、この設計変更によって誤差のない室温・湿度の計測が可能になった。また、旧モデルで要望が多かったGPS連動機能もこの世代から搭載され、「帰宅前にエアコンをオンにする」という使い方が現実的になった。アプリも「eHome」から「HomeLink」に刷新され、複数の家電を1つの画面でまとめて操作できる設計に生まれ変わった。発売後はヤフーニュースをはじめとした各メディアに紹介され、翌2021年1月には累計出荷台数が30万台を突破している。


2021年以降:エコシステムの確立と社会実装へ

eRemote5の発売後、リンクジャパンは単なる家電操作ツールの会社を超えて、住宅インフラとしてのスマートホームを追求する方向に進んでいく。2021年には通信規格をZigbee(国際標準規格)に切り替えた新製品も登場し、より安定した機器間通信が実現した。

事業面では関西電力グループのオプテージや九電テクノシステムズとの資本提携が成立し、電力・エネルギー分野への進出も本格化した。建設業ではヤマダホームズや住友不動産の新築物件にスマートホームサービス「eLife」が標準採用されるなど、個人向けのガジェット販売から住宅設備の領域へと実装の幅が広がった。そして2024年には新モデル「eRemote AC」がグッドデザイン賞を受賞し、製品の完成度が第三者にも評価される段階に至っている。

主要スペックと他社にない3つの設計上の強み

  • 通信はWi-Fi(2.4GHz)のみ対応。5GHzには非対応なので注意が必要
  • 温湿度センサーをケーブルに外付けすることで、他社にない高精度な計測を実現
  • 赤外線は水平360度・垂直180度、最大15mの広範囲に対応
  • GPS連動・シーン設定・タイマーなど自動化機能が価格帯を超えたレベルで揃っている
  • Alexa・Google Assistant・Siriの3大音声アシスタントすべてに対応

まず押さえておきたい基本スペック

eRemote5の主なスペックをまとめると、通信規格はIEEE 802.11b/g/n(2.4GHz帯のみ)、搭載センサーは温度と湿度の2種類、サイズは37×66×66mmの円形コンパクト設計となっている。動作にはUSB給電が必要で、電源ケーブルの長さは1mだ。対応OSはiOS 11.0以上・Android 7.0以上で、日本の技術基準適合証明(技適)も取得済みとなっている。

スペック表を眺めただけでは地味に見えるかもしれないが、この製品の真価は数値より「設計の思想」にある。後述するセンサーの外付け構造や音声連携のしやすさは、カタログ上の数字には現れてこない部分だ。価格帯が4,000〜5,500円ほどであることを踏まえると、この機能密度はかなり実用的と言える。


最大の特徴は「ケーブル外付けの温湿度センサー」

eRemote5を他のスマートリモコンと比べたときに、最も際立つ点が温湿度センサーの設置場所だ。一般的なスマートリモコンはセンサーを本体内部に組み込んでいるが、eRemote5はあえてUSBケーブルの中間部分に外付けする設計を採用している。

なぜこれが重要かというと、本体に内蔵するとデバイス自身の発熱が測定値に混ざり込んでしまうからだ。常時通電しているIoT機器は微量ながら熱を持つため、内蔵型では「実際の室温より少し高く表示される」という誤差が起きやすい。外付けにすることでその影響を受けずに済み、エアコンの自動制御を温度トリガーで設定するときなど、精度が実用上の快適さに直結する場面で差が出る。「室温が26度を超えたら冷房をオンにする」という設定をするなら、1〜2度のズレは見過ごせない誤差になる。この問題を構造で解決しているのがeRemote5の実直な強みだ。


赤外線の仕様と設置場所の選び方

赤外線の照射範囲は水平360度・垂直180度で、最大到達距離は15mとされている。円形の本体を部屋の中央付近に置くことで、全方位の家電に信号が届く設計だ。壁掛け用のフック穴が裏面に備わっているため、押しピンや両面テープを使った壁掛け設置にも対応している。

一点注意したいのは、他社製品と比べると赤外線の出力がやや控えめという声がレビューで散見される点だ。ワンルームや一般的なLDK程度であれば問題なく動作するが、壁や家具で家電が遮られる配置や、広い部屋の端から端を狙うような設置環境では、想定より届かないケースが出てくることがある。設置場所は「操作したい家電の受光部にできるだけ正面から向く位置」を基本に選ぶと安定しやすい。


GPS連動・シーン設定・タイマーが揃う自動化機能

eRemote5の実用性を高めているのが、価格帯に対して充実した自動化機能の組み合わせだ。GPS連動は、スマートフォンの位置情報を使って「自宅から半径100m以内に入ったらエアコンをオン」「家を出たら照明をオフ」といった操作を自動化できる機能で、外出時の消し忘れや帰宅前の準備を手間なく実現できる。

シーン設定は複数の家電を一括操作するグループ登録機能で、「おはよう」ボタンをタップするだけでエアコン・テレビ・照明が順番に起動するといった使い方ができる。タイマー機能と組み合わせれば、平日の22時に家電を一括オフするルーティンをアプリ側で完結させることも可能だ。温湿度センサーとの連動もあり、「湿度が60%を超えたら除湿器のコンセントをオンにする」といった設定もHomeLinkアプリ上で完結する。設定の難易度もそれほど高くなく、IFTTTのような外部サービスを使わずに済む点が初めてのスマートホームユーザーには特に入りやすい。


3大音声アシスタント対応と、Alexa連携のしやすさ

音声操作の面では、Amazon Alexa・Google Assistant・Apple Siriの3つすべてに対応している。この対応範囲の広さはスマートリモコン全体で見てもスタンダードだが、eRemote5が他と一線を画しているのはAlexaとの連携手順だ。

多くのスマートリモコンでは、Alexa連携のためにAlexaアプリを別途起動してスキル設定を行う必要があるが、eRemote5はHomeLinkアプリの中だけで連携が完了する。操作上の手間が少ないということは、ITに慣れていないユーザーが途中で詰まるポイントが減るということでもある。音量調整やチャンネル操作といった細かいコマンドも音声から実行できるため、スマートスピーカーと組み合わせたときの実用性は高い。Siriのショートカット機能にも対応しており、iPhoneユーザーはホーム画面からワンタップで家電操作のショートカットを呼び出すこともできる。

本体価格・追加費用・コスパを徹底整理

  • 本体価格は通常7,500円だが、セールや各ECサイトでは4,000円前後で購入できることが多い
  • アプリ「HomeLink」は無料で使え、月額費用は一切発生しない
  • 追加で必要になるものはほぼなく、初期費用がほぼすべて
  • 関連製品を買い足していくとコストは膨らむが、あくまで任意
  • 競合製品と比べると、温湿度センサー込みでこの価格帯は国内最安水準

本体の定価とリアルな購入価格

eRemote5の公式サイトでの通常価格は7,500円だ。ただしこの定価で買う人はほとんどいない、というのが実態に近い。Amazon・楽天市場・公式ストアそれぞれで定期的にセールが行われており、タイムセールや割引クーポンが重なると4,000円を切る価格で購入できることも珍しくない。2025年に登場した最新モデルのeRemote5+も、Amazonでは3,779〜4,380円前後の価格帯で流通している。

つまり実際の購入価格は概ね4,000〜5,500円のレンジに収まると考えてよい。スマートリモコンのカテゴリ全体で見ると、SwitchBotハブ3が約14,000円、Nature Remo Lapisが約9,900円という価格帯であることを踏まえれば、eRemote5が入門機として手を出しやすい価格帯に位置していることがわかる。温湿度センサーが最初から付いている製品の中では国内最安水準と言ってよいだろう。


月額費用はゼロ。アプリは完全無料

スマートホーム製品を検討するときに見落としがちなのが、本体購入後に発生するランニングコストだ。サブスクリプション型のサービスだと月額数百〜数千円が継続的にかかる製品も存在するが、eRemote5はその点で明快だ。専用アプリ「HomeLink」は完全無料で、月額課金も追加課金も一切ない。

シーン設定・タイマー・GPS連動・音声アシスタント連携といった機能はすべて無料の範囲で利用できる。ただし前提として、自宅にインターネット回線が必要になる。eRemote5はクラウドサーバー経由で動作する製品のため、Wi-Fi環境がない場合は基本的に使えない。とはいえ、これはスマートリモコン全般に共通する条件であり、eRemote5固有のコストとは言えない。


購入時に追加で必要なものはあるか

本体を買えばすぐに使えるかどうかという観点で確認しておきたいのが、同梱品の内訳だ。eRemote5にはUSBケーブル(温湿度センサー一体型)が付属しているが、USB電源アダプターは同梱されていない。多くのユーザーはスマートフォンの充電器を流用するか、手持ちのUSBアダプターをそのまま使っており、実質追加コストゼロで対応できるケースが大半だ。

設置場所によっては延長ケーブルが欲しくなる場面もあるが、市販の汎用品で対応できる。一点注意点として、純正以外のUSBケーブルを使うと温湿度センサーが機能しなくなる。市販ケーブルに変えるとスマートリモコンとしての動作は維持されるが、温湿度の表示や温湿度連動の設定が使えなくなるため、センサー機能を活かしたい場合は付属ケーブルを使い続けることが必要だ。


関連製品を買い足すとどのくらいかかるか

eRemote5単体でも十分に使えるが、リンクジャパンの周辺製品を追加していくとスマートホームとしての活用幅が広がる。代表的なものとしてはスマートプラグ「ePlug3」(2個セットで約4,775円)があり、eRemote5の温湿度センサーと連動させて「湿度が高くなったら除湿器のコンセントをオン」といった自動化が実現できる。CO2センサー「eAir」や防犯カメラ「eCamera2」なども同じHomeLinkアプリで一元管理できるため、買い足すたびに操作の手間は増えず使いやすさは維持される。

ただし、これらはあくまで任意の拡張であり、必須ではない。エアコン・テレビ・照明を手元のスマホや音声でまとめて操作したいという目的であれば、eRemote5本体1台の4,000〜5,500円で完結する。「まず試してみて、便利なら広げていく」という入り方ができる価格設計になっている点は、はじめてスマートリモコンを検討している人にとって安心しやすいポイントと言えるだろう。


競合製品との価格対比で見るコスパの立ち位置

改めて主要競合と並べて整理すると、eRemote5の立ち位置がはっきりする。SwitchBotハブミニ(Matter対応)は約6,180円だが温湿度センサーは非内蔵で、センサー連動を使いたい場合は別売の温湿度計(約2,000〜3,000円)が必要になる。Nature Remo nanoは約3,980円と安価だが、センサーは温度のみで湿度には非対応だ。

一方、eRemote5は4,000円台で温度と湿度の両方のセンサーが最初から付いてくる。センサー精度のための外付け設計という作り込みも踏まえると、「センサー込みのスマートリモコンを安く手に入れたい」という用途においては、現状の国内市場でも有力な選択肢のひとつと言える。

歴代モデルの違いと今買うべき理由

  • eRemoteシリーズは2014年から続く国内最古参のスマートリモコンブランド
  • 初代RJ-3・mini・Pro・5と世代ごとに明確な課題解決があった
  • eRemote5は過去モデルの弱点をすべて拾い上げて設計された集大成
  • 旧アプリ「eHome」は2020年10月末にサービス終了しており、現在はHomeLinkへの移行が必須
  • eRemote5+(2025年)はeRemote5をベースにハブ機能を標準搭載した後継モデル

初代「eRemote RJ-3」:国内初のWi-Fiスマートリモコン(2014年)

eRemoteシリーズの出発点となったのが、2014年8月に発売されたeRemote RJ-3だ。国内で初めてWi-Fiに対応したスマートリモコンとして登場し、赤外線リモコンで動く家電をスマートフォンから操作できるという、当時としては先進的なコンセプトを持っていた。

スペック面では温度センサーを搭載していたが、その値を使って家電を自動操作する連動機能は持っていなかった。温度の表示はできても、「室温が一定を超えたらエアコンを起動する」という自動化はできない、いわば「センサーがあるだけ」の状態だ。接続アプリも専用の「eControl」が使われており、HomeLink以前の旧世代に属する。当時のIoT黎明期において「スマートリモコンというものが存在する」ことを国内に示した先駆けとして評価できる一台だが、現在の視点で見ると機能の制約は大きい。


「eRemote mini」:普及を担ったコンパクトモデル(2016年)

2016年に登場したeRemote miniは、シリーズの中で最も一般消費者への普及に貢献したモデルと言ってよい。手のひらに収まるコンパクトな円形デザインと、わかりやすいシンプルな操作性が受け入れられ、スマートリモコンという製品カテゴリを「普通の人が使うもの」として認知させた立役者だ。

ただし機能面ではRJ-3からの大きな進化はなく、温湿度センサーは非搭載のままだった。リモコン機能に割り切った設計は入門機として機能したが、「温度で家電を自動制御したい」「外出先から室温を確認したい」という用途には応えられなかった。また、現在もリンクジャパンの公式ラインナップには残っているが、機能の充実度ではeRemote5に大きく見劣りする。旧来のeRemote miniユーザーがeRemote5に乗り換えた際に「別製品レベルの差がある」と感じるのはこのためだ。


「eRemote Pro」:法人向けの特化モデル(2017年)

2017年に発表されたeRemote Proは、個人向けではなく法人・業務用途を想定した特殊なモデルだ。最大の特徴は電流センサーを内蔵していたことで、エアコンが実際に稼働しているかどうかをリモートで確認できるという、当時国内唯一の機能を持っていた。

オフィスや店舗のエアコン管理・見守り用途での需要を狙った製品であり、ソニーバンクとの共同プロジェクトでクラウドファンディング的な資金調達を行い、目標1,000万円を11時間で達成するという話題性も持っていた。ただし一般家庭向けの製品ではなく、現在もリンクジャパンは法人向けとして位置づけている。個人ユーザーが比較対象に入れる製品ではないが、シリーズの技術的な幅広さを示す一台として記録しておく価値はある。


「eRemote5」と旧モデルの決定的な違い(2020年)

eRemote5が過去モデルと決定的に異なる点は、「センサーを外付けにする」という構造上の判断だ。RJ-3以来続いてきた本体内蔵型のセンサーを、USBケーブルの中間部分に移すことで本体発熱の影響を排除し、室温・湿度を実用に耐える精度で計測できるようになった。単なる表示機能にとどまっていた旧来のセンサーが、eRemote5では温湿度トリガーによる自動制御の起点として機能するようになったのはこの設計変更の直接の結果だ。

またeRemote miniにはなかったGPS連動機能がeRemote5で初めて搭載され、帰宅前の自動操作や外出後の自動オフが実現した。アプリも「eHome」から「HomeLink」に刷新され、複数の家電を1画面で一元管理するUIに生まれ変わった。なお旧アプリeHomeは2020年10月末にサービスを終了しており、現在は使えない。旧モデルを引き続き使いたい場合もHomeLinkへの移行が必須であり、eHomeのアカウントはそのまま引き継げないため新規登録が必要な点は注意したい。


「eRemote5+」:2025年に登場した現行の最新モデル

2025年に発売されたeRemote5+は、eRemote5の設計を継承しながらいくつかの重要な強化を施した後継モデルだ。最も大きな変化はBluetoothハブ機能が工場出荷時から標準搭載されたことで、BLEメッシュ技術を採用したスマートLED電球「eLamp2」をeRemote5+経由で遠隔操作・音声操作できるようになった。

旧来のeRemote5でも特定のシリアルナンバー(RM7から始まる機器)はファームウェアアップデートでハブ機能を後付けできるが、eRemote5+ははじめからその機能を持った状態で届く。また赤外線の送信距離の強化と温湿度センサーの精度改善も図られており、価格帯はeRemote5とほぼ同水準を維持している。現在から新たに購入するのであれば、旧eRemote5ではなくeRemote5+を選ぶ方が素直に賢明だ。

SwitchBot・Nature Remoと機能・価格を徹底比較

  • スマートリモコン市場の主要プレイヤーはSwitchBot・Nature・リンクジャパンの3社
  • SwitchBotハブ3は多機能・Matter対応だが価格は約3倍
  • Nature Remo Lapisはセンサーが豊富で自動化の精度が高いが、価格は約2倍
  • eRemote5+は「温湿度センサー付きでこの価格」という一点において国内最安水準
  • Matter非対応・5GHz非対応・エコシステムの狭さはeRemote5の明確な弱点

比較の前提:何を軸に選ぶかで結論が変わる

スマートリモコンの選び方は「何を重視するか」によって正解が変わる製品カテゴリだ。価格・センサーの種類・エコシステムの広さ・Matter対応・アプリの使いやすさなど、評価軸は複数あり、どれを優先するかで最適解が異なる。eRemote5+を他社フラッグシップと比較するにあたっては、「すべてにおいて優れた製品」を探すのではなく、「自分の用途に合った製品はどれか」を判断する材料として見ていただきたい。

この章では国内市場で実際に売れているSwitchBotハブ3・SwitchBotハブミニ(Matter対応)・Nature Remo Lapisの3製品とeRemote5+を並べて、強みと弱みをフラットに整理する。


SwitchBotハブ3:機能性と拡張性で現状トップクラスの存在

SwitchBotハブ3は現時点の国内スマートリモコン市場において、機能面で最も充実した製品のひとつだ。本体に2.4インチのカラーディスプレイと物理ダイヤル「Dial Master」を搭載しており、スマートフォンを開かなくても手元で操作できる。センサーは温湿度・照度・人感の3種類を内蔵し、Matter規格にも標準対応しているためAppleのHomeKitを含む幅広いエコシステムと連携できる。価格は約13,730〜14,692円と、eRemote5+の約3倍になる。

SwitchBotシリーズ全体のエコシステムも大きな強みで、スマートカーテン・スマートロック・ロボット掃除機・テープライト・電球など、Amazon上で手軽に入手できる周辺製品が非常に豊富だ。すでにSwitchBot製品を複数使っている、あるいは本格的なスマートホームを一から構築したいという場合には、ハブ3を中心に据えるのが現実的な選択肢になる。一方でeRemote5+と比べると価格差は大きく、「赤外線家電をスマホで操作したいだけ」という用途には明らかにオーバースペックだ。


SwitchBotハブミニ(Matter対応):価格帯が近い直接の競合

eRemote5+と最も価格帯が近い競合として意識したいのが、SwitchBotハブミニ(Matter対応)だ。価格は約6,180円で、eRemote5+より1,500〜2,000円ほど高い。赤外線の出力が強く、広い部屋や障害物越しでも家電への信号が届きやすいという評価が多い。Matter対応によりApple HomeKitとの正式連携も可能で、iPhoneのコントロールセンターから直接操作できる点はeRemote5+にない機能だ。

ただし温湿度センサーは非内蔵であり、「室温が一定を超えたらエアコンをオンにする」といった自動化を使いたい場合は別売の温湿度計(約2,000〜3,000円)を追加購入する必要がある。つまり同等の自動化機能を揃えようとすると合計8,000〜9,000円になり、センサー込みで4,000円台のeRemote5+に対してコスト面で逆転する。温湿度連動の自動化を使いたいかどうかが、この2製品の選択を分ける実質的なポイントになる。


Nature Remo Lapis:センサー豊富でデザイン重視のユーザー向け

Nature Remo Lapisは、日本発のスマートリモコン専業ブランド「Nature」のフラッグシップモデルだ。価格は約9,900円で、eRemote5+の約2倍になる。最大の特徴はセンサーの種類の多さで、温度・湿度・照度・人感の4種類を搭載しており、これらを組み合わせた複雑な自動化が可能だ。たとえば「帰宅時間帯に部屋が暗く、人の動きを検知したら照明をオン」といった条件分岐も、Natureのアプリ上で設定できる。

デザイン面でもNatureブランドはシンプルでスタイリッシュなインテリア性が評価されており、部屋の見た目を気にするユーザーから支持を集めている。一方でSwitchBotほどの周辺製品ラインナップはなく、拡張性では見劣りする部分もある。eRemote5+との比較では、センサーの種類・自動化の精度・デザインでNature Remo Lapisが上回り、価格とコスパではeRemote5+に軍配が上がる。


eRemote5+が勝る点・劣る点の整理

3製品と比較した上でeRemote5+の立ち位置を整理すると、勝る点と劣る点はほぼ明確に分かれる。勝る点は価格帯に対するセンサー付きコスパの高さ、HomeLinkアプリだけでAlexaとの連携が完結する手軽さ、国内企業による日本語サポート体制の充実、そして日本サーバー運用によるプライバシー面での安心感だ。

劣る点はMatter非対応によるApple HomeKitとの正式連携ができないこと、対応Wi-Fiが2.4GHz帯のみで5GHzが使えないこと、SwitchBotほど周辺製品のラインナップが広くないこと、センサーの種類が温湿度の2種類にとどまる点だ。照度センサーや人感センサーを使った自動化はeRemote5+では実現できない。これらをまとめると、eRemote5+は「手軽にスマートリモコンを始めたい・コストを抑えたい・温湿度連動を使いたい」ユーザーには合理的な選択肢で、「Matter対応・豊富なセンサー・広いエコシステム」を求めるなら競合製品を選ぶべきという整理になる。

購入前に確認したい5つの向き不向き

  • Apple HomeKitでiPhoneのコントロールセンターから操作したい人には向かない
  • SwitchBotのスマートカーテンやスマートロックと連携したい人には不向き
  • 照度センサーや人感センサーを使った複雑な自動化を求める人には機能不足
  • 5GHz帯のWi-Fiしか使えない環境では設定自体ができない
  • 「とにかく赤外線が強力なスマートリモコンが欲しい」という人も他製品の方が合う

Apple HomeKitとiPhoneで完結させたいユーザー

eRemote5+を選ぶべきでないケースの筆頭として挙げたいのが、AppleのHomeKitエコシステムを中心にスマートホームを組みたいというユーザーだ。HomeKitはiPhoneやiPadのコントロールセンターから直接家電を操作したり、Apple TVやHomePodをハブにして外出先から制御したりできる便利な仕組みだが、eRemote5+はHomeKitに正式対応していない。

SiriのショートカットアプリからHomeLinkの操作を呼び出す形での間接的な連携は可能だが、コントロールセンターへの登録やAppleのホームアプリとの統合は実現できない。iPhoneユーザーであっても「Siriショートカットで十分」という人ならeRemote5+で問題ないが、「iPhoneのホームアプリですべてを管理したい」「Matter対応デバイスで統一したい」という方針を持っているなら、SwitchBotハブミニ(Matter対応)やSwitchBotハブ3を選ぶ方が素直だ。


SwitchBot製品を中心にエコシステムを広げたい人

すでにSwitchBotのスマートカーテン・スマートロック・ロボット掃除機・テープライトなどを使っている、あるいは今後これらを購入して連携させていきたいというユーザーにも、eRemote5+は向かない。SwitchBot製品群はSwitchBotのハブシリーズを中心に据えることで相互連携が最大限に機能する設計になっており、他社のスマートリモコンを組み合わせると操作アプリが分散して管理の手間が増える。

eRemote5+のHomeLinkアプリも一部他社製品との連携に対応しているが、SwitchBotの製品ラインナップとの連動は基本的にできない。スマートホームのコアにSwitchBotを据える前提であれば、スマートリモコン部分もSwitchBotハブシリーズで統一した方が操作の一貫性は高くなる。「Amazonで周辺製品を買い足しながらスマートホームを育てていきたい」という使い方を想定しているなら、eRemote5+よりSwitchBotの方が拡張の選択肢が多い。


照度・人感センサーを使った精密な自動化をしたい人

「暗くなったら自動で照明をつける」「部屋に人の動きを感知したら家電を起動する」といった照度センサー・人感センサーを使った自動化を求めるユーザーにも、eRemote5+は力不足だ。搭載センサーは温度と湿度の2種類のみであり、照度や人の動きをトリガーにした条件設定はeRemote5+単体では実現できない。

この種の精密な自動化を実現したい場合はNature Remo Lapisが有力な選択肢になる。温度・湿度・照度・人感の4センサーを搭載しており、複数の条件を組み合わせた複雑なルール設定が可能だ。あるいはSwitchBotハブ3に人感センサーを別途組み合わせる方法もある。eRemote5+の自動化機能は「温度が一定を超えたらエアコンをオンにする」「GPS連動で帰宅前に家電を起動する」といったシンプルな条件には十分対応できるが、照度や動体検知を絡めた細かい制御を想定している場合は検討し直した方がよい。


5GHz専用のWi-Fi環境しか持っていない人

技術的な制約として見落とせないのが、eRemote5+のWi-Fi対応が2.4GHz帯のみという点だ。現在の家庭用Wi-Fiルーターの多くは2.4GHzと5GHzの両方を提供しているが、製品や設定によっては5GHz専用のSSIDしか表示されないケースや、2.4GHzと5GHzを同一SSIDで混在させるバンドステアリング設定になっているケースがある。

バンドステアリングが有効な環境では、スマートフォンが自動的に5GHzを選んでしまい、eRemote5+との初期設定時に接続が成立しないというトラブルが起きやすい。モバイルルーターやWiMAXを主回線として使っている場合も、2.4GHz帯の安定性に難が出ることがある。自宅の回線環境が5GHz専用に近い状態であれば、設定そのものがスムーズにいかない可能性があるため、購入前に自分のルーターが2.4GHzのSSIDを独立して提供しているかどうか確認しておく必要がある。


「赤外線の飛距離と出力」を最優先にしたい人

eRemote5+の赤外線到達距離は最大15mとされているが、実際のユーザーレビューでは「他社製品と同じ距離でも反応しないことがあった」という声が一定数ある。壁や家具で遮られる位置への設置、LDKと隣接した部屋への信号の届き具合、複数の家電が離れた位置にある広い部屋での使用など、赤外線の強さが実用上の問題になる環境ではeRemote5+が不利になることがある。

赤外線の出力と飛距離を最優先に選ぶのであれば、SwitchBotシリーズの方が評判が高い。比較検証でも赤外線の強さでSwitchBot製品がNo.1を獲得しているケースが多く、広い空間での信頼性という観点ではeRemote5+より安定している。ワンルームや一般的な6〜8畳程度の部屋であれば問題は起きにくいが、設置環境が複雑な場合はこの点も判断材料に加えておきたい。

よくあるトラブル5選と具体的な解決策

  • 初期セットアップで接続できないというトラブルが最も多い
  • Wi-Fiルーター変更後に突然使えなくなるケースも頻出
  • 赤外線が家電に届かない・反応しないという位置取りの問題
  • TP-LinkルーターやバンドステアリングなどのWi-Fi設定が原因で詰まるケースがある
  • 温湿度センサーが使えなくなったという相談の多くはケーブル交換が原因

【トラブル①】初期設定で接続が完了しない

eRemote5+を買って最初につまずく人が最も多いのが、初期設定時のWi-Fi接続だ。アプリの画面通りに進めているはずなのに、デバイスがネットワークに登録されないまま設定が終わらないというケースが各所で報告されている。原因の大半は「2.4GHz帯のSSIDを選んでいない」か「スマートフォン側の接続状態が意図しない状態になっている」かのどちらかだ。

解決策として有効なのが「機内モードを活用した設定手順」だ。まずHomeLinkアプリを削除して再インストールし、位置情報やネットワーク検索の権限をすべて許可した状態にする。次にスマートフォンのWi-Fi設定で2.4GHzのSSIDのネットワーク情報を一度削除し、機内モードをオンにしてから対象の2.4GHz SSIDに手動で再接続する。その状態でHomeLinkアプリからセットアップを進めると、スマートフォンが自動的に5GHzに切り替わる動きを防げるため、接続が安定しやすくなる。またスマートフォン・eRemote5+・Wi-Fiルーターの距離を1〜2メートル以内に保った状態で作業するのが基本で、離れすぎていると接続精度が下がる。


【トラブル②】Wi-Fiルーター変更後に突然使えなくなった

引っ越しや回線の乗り換えなどでWi-Fiルーターが変わった後、eRemote5+がアプリ上では「接続済み」と表示されているのに家電がまったく反応しなくなった、というトラブルもよく見かける。原因として多いのは「ルーターのネットワーク分離機能(プライバシーセパレーター)がオンになっている」か「新しいWi-FIへの切り替え手順を誤った」かのどちらかだ。

対処法として重要なのが、ネットワーク変更の手順を「通常のセットアップ」からではなく「ネットワーク変更」の項目から進めることだ。HomeLinkアプリのTOP画面右下にある「設定」から変更したいeRemote5+を選び、「ネットワーク変更」の手順に沿ってeRemote5+のリセットボタンを6秒以上長押しして断続的な4回点滅の状態にしてから新しいSSIDとパスワードを入力する。通常のセットアップから進めてしまうと、登録していたリモコンの設定がリセットされてしまうため、この順番は必ず守る必要がある。ルーターのネットワーク分離機能がオンになっている場合は、ルーターの管理画面からその設定をオフにするだけで解決するケースも多い。


【トラブル③】赤外線が家電に届かない・反応がない

設定は完了しているのに家電がアプリの操作に反応しない、あるいは一部の家電だけ反応しないというケースも一定数ある。原因は大きく2つで、「eRemote5+の設置場所が家電の受光部から見て不利な位置にある」か「遮蔽物が赤外線の経路を塞いでいる」かだ。

解決の基本は設置場所の見直しだ。eRemote5+の赤外線は水平360度・垂直180度に照射されるが、実際には正面方向が最も強く届く。操作したい家電の受光部に向けて正面に近い角度で設置することが安定動作の前提になる。壁掛け用のフック穴を活用して、できるだけ遮蔽物のない位置に高めに設置するのも有効だ。広めの部屋で複数の家電を1台でカバーしようとしている場合は、設置位置を中央寄りに移動するか、部屋ごとに1台ずつ設置する方法を検討したい。家電とeRemote5+の間にソファや棚が挟まっているケースでは、場所を動かすだけで問題が解消することも多い。


【トラブル④】TP-Linkルーターやバンドステアリングでつながらない

特定のルーターメーカーやネットワーク設定の組み合わせでつながりにくくなるというトラブルも報告されている。なかでも多いのがTP-Link製ルーターとの相性問題で、デフォルト設定のまま使うとeRemote5+が正常に動作しないことがある。またバンドステアリング(2.4GHzと5GHzを同一SSIDで管理する機能)が有効な環境では、設定時にスマートフォンが自動的に5GHz側に移ってしまい、接続が成立しないという問題が起きやすい。

TP-Linkルーターの場合は、管理画面にある「IGMPスヌーピング」という設定を無効にすることで改善するケースが多い。この設定はマルチキャスト通信の制御に関わるもので、IoTデバイスの通信を意図せずブロックしてしまうことがある。バンドステアリングの問題については、ルーターの設定で2.4GHzと5GHzに別々のSSID名を割り当て、2.4GHz専用のSSIDをスマートフォンに手動で選ばせる状態を作ることが根本的な解決策になる。またWi-Fiパスワードが半角英数字以外の記号を含んでいたり32文字以上だったりする場合も接続失敗の原因になるため、この点も確認しておきたい。


【トラブル⑤】温湿度センサーが突然表示されなくなった

購入直後は温湿度が表示されていたのに、ある日から数値が表示されなくなったというトラブルも実例として見られる。この問題の多くは、ケーブルの取り扱いに原因がある。eRemote5+の温湿度センサーはUSBケーブルの中間に組み込まれているため、付属ケーブル以外の市販USBケーブルに交換するとセンサー機能が使えなくなる仕様だ。

市販のケーブルに差し替えた覚えがない場合は、ケーブルの抜き差しや断線が疑われる。USBコネクター部分をいったん抜いて差し直し、HomeLinkアプリを再起動した上で数分待つと復帰するケースがある。それでも改善しない場合は、アプリを削除して再インストールし、デバイスとの再接続を試みるのが次のステップだ。根本的にセンサーが壊れている場合はリンクジャパンのサポート窓口(メール・LINE対応、平日10〜19時)に問い合わせることで交換対応を受けられる可能性があるため、購入から間もない時期であれば早めに連絡することを勧める。

初期設定から上級活用まで使いこなし完全ガイド

  • 基本は「HomeLinkアプリ→家電を追加→リモコンを登録」の3ステップで完結
  • シーン設定を使えば複数の家電を1タップで一括操作できる
  • GPS連動と温湿度連動を組み合わせると「帰宅前の自動準備」が実現する
  • ePlug3と組み合わせることで赤外線非対応の家電もスマート化できる
  • Alexaのルーティン機能と連携させると音声1回で複数家電を動かせる

まず最初にやること:家電の登録と基本操作

eRemote5+を箱から出してまずやることは、HomeLinkアプリのインストールとアカウント作成、そしてデバイスの登録だ。アプリを開いてeRemote5+のUSB端子付近にあるQRコードを読み込む「QR-Link方式」で追加すると、手入力の手間なくスムーズに進められる。2.4GHz帯のWi-FIに接続した状態で作業を始め、ランプが断続的な4回点滅になっていることを確認してから次に進むのが基本手順だ。

家電の登録はカテゴリ選択から始まる。エアコンを登録する場合はメーカー名を選ぶとプリセットリモコンが自動的に読み込まれ、実際に操作ボタンを2〜3回押して家電が反応することを確認するだけで完了する。テレビや照明も同様で、主要メーカーのプリセットが豊富に用意されているため、メーカーと機種さえ合えば手動学習なしで数分以内に登録が終わる。古い家電でもプリセットに該当がない場合は、リモコンをeRemote5+に向けてボタンを押す「手動学習」で信号を記録できる。設定のしやすさはeRemote5+が評価されるポイントのひとつで、初めてスマートリモコンを触る人でも説明書を読み込まずに完了できることが多い。


シーン設定で「1タップ一括操作」を作る

基本登録が終わったら、次に手をつけたいのがシーン設定だ。シーンとは複数の家電操作をひとつのボタンにまとめる機能で、HomeLinkアプリの「スマート」タブから設定できる。

活用例として最もわかりやすいのが「おはようシーン」と「おやすみシーン」の2つを作ることだ。おはようシーンにはエアコンをオン・テレビをオン・照明を昼光色に切り替えの3操作を登録しておけば、朝起きてホーム画面のボタンを1回タップするだけで部屋の準備が整う。おやすみシーンには全照明オフ・エアコンを冷房から除湿に切り替え・テレビオフを登録しておくと、就寝前の消し忘れチェックがいらなくなる。操作の順番も指定できるため、「照明を暗くしてから5秒後にエアコンを切る」といった時間差の動きも設定可能だ。シーンはAlexaやGoogle Assistantの音声コマンドに割り当てることもでき、「アレクサ、おやすみ」の一声で複数の家電をまとめて操作するという使い方もできる。


GPS連動と温湿度連動の組み合わせが真骨頂

eRemote5+の自動化機能の中で、日常の快適さに最も直結するのがGPS連動と温湿度連動の組み合わせ使いだ。この2つを組み合わせることで、人が意識しなくても部屋が適切な状態に保たれる仕組みを作ることができる。

GPS連動では「自宅の半径200m以内に入ったらエアコンをオン」という設定が定番だ。夏であれば帰宅時には既に部屋が冷えており、冬は暖まっているという状態を自動で作れる。温湿度連動では「室温が28度を超えたらエアコンの冷房をオン」「湿度が70%を超えたら除湿モードに切り替え」といった設定が使いやすい。ペットを留守番させているご家庭では、外出中の室温・湿度をアプリからリアルタイムで確認できる点も実用的だ。温湿度センサーがケーブル外付けのため精度が高く、「表示されている温度を信頼して自動制御を任せられる」という安心感がこの機能の使いやすさにつながっている。


ePlug3との組み合わせで赤外線のない家電もスマート化

eRemote5+単体ではできないが、リンクジャパンのスマートプラグ「ePlug3」を組み合わせることで活用の幅が大きく広がる。ePlug3はコンセントに挿す中継器で、コンセントの通電をアプリやタイマーでオン・オフできる製品だ。赤外線リモコンを持たない家電、つまりコンセントを抜き差しすることで電源を制御するタイプの家電をスマート化するために使う。

具体的な活用例としては加湿器・サーキュレーター・コーヒーメーカー・電気毛布などが挙げられる。eRemote5+の温湿度センサーと組み合わせると、「湿度が50%を下回ったら加湿器のコンセントをオン」「湿度が65%を超えたらオフ」という自動制御がHomeLinkアプリだけで完結する。2個セット約4,775円という価格帯で、電気代の消費電力モニタリング機能も備えているため、節電意識の高い使い方にも向いている。eRemote5+とePlug3を同じHomeLinkアプリで一元管理できる点が、異なるメーカーの製品をまたいで操作する手間と比べたときの大きなメリットだ。


Alexaルーティンとの連携で音声操作の精度を上げる

eRemote5+はAlexaとの連携に際してHomeLinkアプリの中だけで設定が完了するという手軽さが特徴だが、一歩踏み込んでAlexaのルーティン機能を活用するとさらに便利になる。ルーティンとはAlexaアプリ上で「特定のフレーズを言ったときに複数のアクションを順番に実行する」仕組みだ。

たとえば「アレクサ、おでかけ」と話しかけたときに、照明オフ・エアコンオフ・テレビオフという3つの操作を順番に実行するルーティンを設定しておくことができる。eRemote5+で登録した家電はAlexaのデバイスリストに自動で追加されるため、ルーティンの「アクション」にそのまま組み込める。また「アレクサ、テレビのチャンネルを3にして」「アレクサ、エアコンの温度を25度にして」といった具体的なコマンドにも対応しており、家電のリモコンをテーブルに置かなくても部屋のどこからでも声で細かい操作ができる状態を作れる。リモコンを探す手間・テーブルに複数のリモコンが散らかる煩わしさ、この2点だけでも解消できれば導入コストの元は十分に取れる。

中古相場・売却時の注意点と賢い手放し方

  • eRemote5の中古品はメルカリ・ヤフオクで流通しているが相場は安い
  • 新品が4,000円台で買えるため、中古で買うメリットは限定的
  • 中古購入時は「前オーナーのアカウント解除済み」かどうかの確認が必須
  • 家電量販店やリサイクルショップでの買取はほぼ期待できない
  • 手放すならフリマアプリへの個人出品が現実的な選択肢

中古市場での流通状況と相場感

eRemote5はメルカリ・ヤフオクを中心としたフリマ・オークション系サービスで一定数が流通している。キーワード検索すると出品は確認できるものの、取引価格は決して高くない。動作確認済みで付属品が揃っている美品でも1,500〜2,500円程度、箱なしや使用感のある通常品であれば800〜1,500円程度が相場の目安だ。旧モデルのeRemote miniやRJ-3になるとさらに低く、300〜800円前後での取引が多い。

この相場の低さは、新品価格の安さが直接影響している。Amazonのタイムセールや楽天のポイント還元を活用すれば新品が3,780〜4,380円で手に入るため、中古で1,500円節約するために前オーナーのアカウント解除を確認したり、動作不良のリスクを負ったりするコストパフォーマンスが必ずしも良くない。中古を積極的に狙うよりも、新品のセールを待つ方が結果的に満足度が高くなりやすい製品だ。


中古で買うときに絶対確認すべきこと

それでも中古での購入を検討する場合に、絶対に見落としてはいけないのが「前オーナーのHomeLinkアカウントからデバイスが削除済みかどうか」という点だ。eRemote5はクラウドサーバーと紐付いて動作する製品のため、前のオーナーのアカウントにデバイスが残ったままの状態では、新しいオーナーが自分のアカウントに登録することができない。

この状態で購入してしまうと、本体は手元にあるのにアプリで使えないという状況が発生する。出品者にデバイスのアカウント解除(HomeLinkアプリ上での「デバイスの削除」操作)を事前に依頼し、完了していることを確認した上で取引を進めることが必須だ。出品ページに「初期化済み」と書いてあっても、本体のリセットとアカウントからの削除は別の操作のため、両方が完了しているかどうかを具体的に確認するのが安全だ。取引後に問題が発覚してもトラブルになりやすいため、購入前のメッセージで明確にやり取りしておくことを強く勧める。


家電量販店・リサイクルショップでの買取は期待薄

eRemote5を手放す側の視点で見ると、家電量販店やリサイクルショップへの持ち込みはほぼ現実的な選択肢にならない。スマートリモコンというカテゴリ自体が、大手リサイクルチェーンの買取対象として積極的に扱われていないケースが多く、仮に受け付けてもらえたとしても査定額は数百円以下になることが大半だ。

本体価格が4,000円台という低価格帯の製品は、リサイクルショップの利益構造上、買取・販売の差額が取りにくいため優先度が低くなりがちだ。また、クラウドサービスと紐付いたIoT機器は動作確認の工数がかかるという事情も、店頭買取を難しくしている一因だ。下取りプログラムを持つ家電量販店でもスマートリモコン単品での対応はほぼなく、まとめ買いキャンペーン時の付帯条件として引き取られる程度にとどまる。


手放すならフリマアプリへの個人出品が現実解

eRemote5を手放すなら、メルカリへの個人出品が現実的にもっとも回収率が高い方法だ。前述の相場観から、美品であれば1,500〜2,500円程度での売却が見込める。出品時に気をつけるべき点は3つある。HomeLinkアプリ上でデバイスをアカウントから削除しておくこと、本体のリセットボタンを長押しして工場出荷状態に戻しておくこと、そして付属のUSBケーブル(温湿度センサー一体型)を必ず同梱することだ。

このケーブルは温湿度センサーが組み込まれた専用品で、紛失すると購入者がセンサー機能を使えなくなるため、ケーブルの有無は価格査定に直結する。出品ページには「アカウント解除済み・初期化済み・付属ケーブルあり」を明記しておくと購入者の安心感が増し、値下げ交渉なしでの成約につながりやすい。売却益は次のeRemote5+やePlug3購入への補填として充てると、スマートホーム環境を低コストで更新していける。


旧モデルユーザーはアップグレードを検討する価値がある

eRemote miniやRJ-3など旧モデルをまだ使い続けているユーザーにとっては、このタイミングでeRemote5+へのアップグレードを検討する価値は十分にある。旧モデルを中古市場で売却して得た数百円と、新品のeRemote5+の実売価格4,000円前後を差し引きして考えると、実質的な乗り換えコストは3,000〜3,500円程度に収まる計算だ。

旧モデルとeRemote5+の差は単なるスペックアップにとどまらず、旧アプリeHomeがすでにサービスを終了していることも乗り換えを検討すべき理由のひとつになる。現在も旧モデルをeHomeアプリで使っているユーザーは実質的にサポート対象外の環境で使い続けていることになり、アプリのアップデート・セキュリティ対応・新機能の恩恵をまったく受けられない状態だ。温湿度センサー・GPS連動・HomeLink統合アプリという3つの実用機能を3,000円台で手に入れられるなら、乗り換えのハードルは低いと言えるだろう。

組み合わせると便利な純正品・対応デバイス一覧

  • リンクジャパン純正品はすべてHomeLinkアプリで一元管理できる
  • ePlug3は赤外線非対応家電をスマート化する最優先の組み合わせ相手
  • eLamp2はeRemote5+のハブ機能を使ってBluetooth経由で制御できる新世代電球
  • eAirのCO2センサーは換気の自動化と室内環境管理を一段上げる
  • Amazon Echo・Google Nestなどのスマートスピーカーとの組み合わせで音声操作が完成する

ePlug3:赤外線のない家電をスマート化する必須アイテム

eRemote5+と最初に組み合わせたい純正品として真っ先に挙げたいのが、スマートプラグの「ePlug3」だ。eRemote5+が赤外線リモコンを持つ家電のスマート化に特化しているのに対して、ePlug3はコンセントの通電そのものをアプリから制御する製品で、赤外線リモコンを持たない家電をスマート化する役割を担う。価格は2個セットで約4,775円だ。

最も実感しやすい活用シーンは加湿器・サーキュレーター・電気毛布・コーヒーメーカーといった、コンセントを抜き差しして電源を制御するタイプの家電への利用だ。eRemote5+の温湿度センサーと組み合わせれば、「湿度が50%を下回ったらePlug3をオンにして加湿器を起動、65%を超えたらオフにする」という完全自動の湿度管理がHomeLinkアプリだけで実現できる。消費電力のモニタリング機能も搭載されているため、家電ごとの電気代を把握したいユーザーにとっても実用性が高い。eRemote5+とePlug3の2台をHomeLinkアプリ上で連動させることで、赤外線家電と非赤外線家電の両方をひとつの自動化ルールに組み込めるのが純正品ならではの強みだ。


eLamp2:eRemote5+のハブ機能を活かすスマートLED電球

2024年末にリリースされたeRemote5+(2025年モデル)の新機能であるBluetoothハブ機能を最も直接的に活かせる製品が、BLEメッシュ技術を搭載したスマートLED電球「eLamp2」だ。通常のスマート電球はWi-Fiか専用のハブを介して操作するが、eLamp2はeRemote5+のハブ機能を経由してBluetooth接続で動作するため、別途ハブを購入する必要がない。

HomeLinkアプリから照明のオン・オフ・明るさ調整・色温度の変更が遠隔で操作でき、AlexaやGoogle Assistantからの音声操作にも対応している。電球タイプのため設置工事は不要で、既存の照明器具のソケットに差し込むだけで使い始められる。eRemote5+のGPS連動と組み合わせれば「帰宅時に自動でリビングの照明が点く」という設定も可能だ。照明のスマート化を検討していて、工事なしで手軽に始めたいという場合には、eRemote5+との相性が純正品の中でも特に高い製品だ。


eAir(CO2センサー):室内環境管理を換気まで自動化

リビングや寝室の空気環境をより細かく管理したいユーザー向けに検討したい純正品が、CO2センサーの「eAir」だ。CO2濃度・温度・湿度を計測し、HomeLinkアプリ上でリアルタイムに確認できる。eRemote5+の温湿度センサーで計測できるのは温度と湿度のみだが、eAirを追加することでCO2濃度というもう一つの環境指標が加わり、室内空気の質を多角的に把握できるようになる。

実用的な使い方としては、CO2濃度が一定値を超えたタイミングでHomeLinkアプリの通知を受け取り、換気の目安として活用する方法が代表的だ。コロナ禍以降、密閉空間の換気意識が高まった時期にテレビやメディアで紹介された製品でもあり、在宅勤務の集中力維持や子どもの学習環境管理といった用途でも需要がある。eRemote5+と同じHomeLinkアプリで管理できるため、CO2濃度が高くなったら窓開け換気の代わりに換気扇をePlug3でオンにするといった連動設定も組み合わせ次第で実現できる。


Amazon Echo・Google Nest:音声操作の完成形を作るスマートスピーカー

eRemote5+の音声操作機能を日常的に活用したいなら、スマートスピーカーとの組み合わせは必須に近い。スマートフォンのアプリを開かずに「アレクサ、エアコンつけて」「OKグーグル、照明消して」の一声で家電を操作できる状態は、慣れると元の生活には戻りにくいほど便利だ。

Amazon EchoシリーズはeRemote5+との連携が特にスムーズで、HomeLinkアプリの中だけでAlexaスキルの有効化が完結するというeRemote5+固有のメリットが最も活きる組み合わせだ。Echo Dotは3,000円台から入手できるため、eRemote5+との合計でも8,000円前後でスマートホームの基盤が整う。Google Nestシリーズとの連携も問題なく動作し、一度の設定で複数のデバイスをGoogleホームに追加できる仕様だ。Apple Siriについてはショートカットアプリ経由での間接的な連携になるため、iPhoneユーザーはSiriショートカットの設定を別途行う必要がある点は念頭に置いておきたい。


USB電源アダプターと延長ケーブル:設置環境を整える実用品

純正品ではないが、実際の使用環境を整える上で用意しておきたいのがUSB電源アダプターと延長ケーブルの2点だ。eRemote5+にはUSBケーブルは付属しているが電源アダプターは同梱されていないため、コンセントに差すアダプターを別途用意する必要がある。手持ちのスマートフォン充電器(5V・1A以上)で代用できるが、専用に1つ用意しておく方が運用が安定しやすい。

延長ケーブルについては、eRemote5+を部屋の中央や壁の高い位置に設置したい場合に必要になることがある。ただし温湿度センサーが内蔵された純正USBケーブルを延長する場合は、純正ケーブルと延長アダプターを組み合わせる形にする必要がある。純正ケーブルを市販の普通のUSBケーブルに完全に差し替えてしまうと温湿度センサーが機能しなくなるため注意が必要だ。設置場所の自由度を上げるための工夫として、壁掛け用の押しピンや剥がせる両面テープを用意しておくと、コンセントの位置に縛られない設置が実現できる。

購入前に知っておきたいよくある疑問と回答

  • 月額費用はかからない。HomeLinkアプリは完全無料
  • 5GHz帯のWi-Fiには非対応。2.4GHz帯のSSIDが必須
  • 複数台のeRemote5+を同一アカウントで管理できる
  • インターネットが切れると基本的に操作できなくなる
  • 赤外線リモコンがある家電なら古い機種でも登録できる

Q. 月額料金や追加費用はかかりますか?

結論から言うと、本体代以外に継続的なコストは発生しない。HomeLinkアプリは完全無料で提供されており、シーン設定・GPS連動・タイマー・温湿度連動・音声アシスタント連携といったすべての機能が追加課金なしで使える。

スマートホーム系のサービスには月額プランが必要なものも存在するため、購入前に気になるユーザーは多いが、eRemote5+においてはその心配はない。唯一の前提条件は自宅にWi-Fiを含むインターネット環境があることで、これは月額費用というよりも動作に必要なインフラとして捉えるべきものだ。長期使用を見越してもランニングコストがゼロという点は、コスパを重視するユーザーにとって評価できるポイントのひとつだ。


Q. マンションの5GHz専用Wi-Fiしかない場合は使えませんか?

eRemote5+は2.4GHz帯のWi-Fiにしか対応していないため、5GHz専用の環境では初期設定ができない。これは製品の仕様上の制約であり、ファームウェアのアップデートで解決するものではない。

ただし、多くの家庭用Wi-Fiルーターは2.4GHzと5GHzの両方を提供しており、2.4GHz専用のSSIDが存在していれば問題なく使える。設定画面から2.4GHzのSSIDが分かれているかどうかを確認することが最初のステップだ。2.4GHzと5GHzが同一のSSID名で混在するバンドステアリング設定になっている場合は、ルーターの管理画面で2.4GHzと5GHzに別々のSSID名を割り当てる設定に変更することで対応できる。マンション備え付けのWi-Fiで設定を変更できない場合は、別途2.4GHz対応のモバイルルーターや小型Wi-Fiルーターを用意する方法もある。


Q. 一つのアカウントで複数台を管理できますか?

複数のeRemote5+を同一のHomeLinkアカウントで管理することは可能だ。部屋ごとにeRemote5+を設置している場合でも、1つのアプリ画面にすべての部屋の家電がまとめて表示される。

HomeLinkアプリはデバイスを登録する際に「リビング」「寝室」「書斎」といった部屋の名前を設定できるため、複数台あっても操作対象の家電がどの部屋のものかが画面上で整理される。たとえばリビングのエアコンと寝室のエアコンを別々のeRemote5+で管理していても、シーン設定の中に両方の操作を組み込むことができるため、「就寝前に全部屋の家電をまとめてオフにする」ワンタップ操作も実現できる。2台目・3台目の追加もアプリ上のデバイス追加機能から同様の手順で行える。


Q. インターネットが切れたときは操作できなくなりますか?

基本的にはそうなる。eRemote5+はクラウドサーバーを経由して動作する設計のため、自宅のインターネット接続が途切れた状態では、スマートフォンからの遠隔操作もタイマー実行も機能しなくなる。

これはeRemote5+固有の問題ではなく、クラウド依存型のスマートリモコン全般に共通する制約だ。ただし停電や通信障害が発生した場合でも、既存の物理リモコンは引き続き使えるため、家電の操作が完全にできなくなるわけではない。スマートリモコンはあくまで物理リモコンと並行して使うものと理解しておくと、いざというときの対処に困らない。なおSwitchBotのハブシリーズなど一部の競合製品はローカル操作(インターネット不要での動作)に対応しはじめているが、eRemote5+は現時点でクラウド経由が前提の動作となっている。


Q. 古い家電のリモコンでも登録できますか?

赤外線リモコンを使って操作する家電であれば、製造年が古くても基本的に登録できる。eRemote5+は赤外線信号を学習する機能を持っており、プリセットに該当機種がない場合でも、リモコンをeRemote5+に向けてボタンを押すことで信号を記録できる。

プリセットデータは定期的に更新されており、主要国内メーカーの対応機種数は非常に多い。13年前のエアコンでも問題なく動作したという実際の利用報告も見られる。プリセット登録できる場合はメーカーと機種を選ぶだけで完了するため数分で終わるが、古すぎてプリセットにない場合は手動学習で1ボタンずつ記録していく形になる。ただし赤外線リモコンではなくBluetoothや独自無線で動作する家電には対応できないため、自宅の家電がどちらの方式かを事前に確認しておく必要がある。なお市場に流通している国内の一般的な家電の大多数は赤外線方式のため、実際に使えないケースはそれほど多くない。

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この記事を書いた人

スマート家電を導入したものの、最初は設定や連携で戸惑うことが多かった。だからこそ、つまずきやすい点を丁寧に解説することを大切にしている。スマート家電マニアでは、初めてでも安心して使えるスマート家電情報をまとめている。

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