「スマートリモコンって結局どれがいいの?」「ハブ2とハブミニ、どっちを買えばいいか迷っている」——そんな声をよく聞く。正直、スマートホーム製品は種類が多すぎて、比較しているうちに疲れてしまうことも多い。
SwitchBot ハブ2は2023年3月に発売されたスマートリモコンで、赤外線リモコン・温湿度計・照度センサー・スマートボタンの4機能を約1万円で一体化した製品だ。発売から2年以上が経った今もベストセラーの座を維持しており、スマートホーム入門機として多くの家庭に選ばれ続けている。
本記事では、SwitchBotハブ2について企業の歴史・基本スペック・価格・過去モデルとの比較・他社フラッグシップとの違い・実際の困りごとと解決策まで、13の切り口から徹底的に調査した内容をまとめている。「買って後悔しないか」を判断するうえで必要な情報は、この記事で一通り揃う。
この記事でわかること
- SwitchBot ハブ2の基本スペックと「4-in-1」が本当にお得かどうか
- ハブミニ・ハブ3・Nature Remoとの違いと、自分に合った選び方
- Wi-Fi接続トラブルや温湿度誤差など、ユーザーが実際に困る問題と解決策
実際に使ってわかった5つのリアルな評価
- 10,000円以下で4機能統合という価格対機能比は国内トップクラス
- 赤外線の実力は競合比で障害物への強さに明確な差がある
- 温湿度センサーのケーブル設計は賛否が分かれる実用上のポイント
- 設置場所の自由度が高く、壁掛け・卓上どちらにも対応
- 5GHz非対応とディスプレイの輝度は購入前に知っておくべき弱点
結論:スマートリモコン市場で今もっともコスパが高い一台
ハブ2を一言で評するなら「10,000円以下で買えるスマートホームの司令塔」だ。スマートリモコン・温湿度計・照度センサー・スマートボタンの4機能を1台に収め、Matter対応まで備えたうえでこの価格に収まっているという事実は、競合と横並びにしたとき際立って見える。
発売から2年以上が経過した現在も、ハブ2は現役で売れ続けており、2025年5月に上位モデルのハブ3が登場してもラインナップから外れていない。それ自体がユーザーの評価を物語っている。スマートホームを初めて試す人にとっては「これ1台買えばとりあえず形になる」という安心感があり、すでにSwitchBotを使っている人にとってはエコシステムの中核としての信頼性が高い。万人向けとは言い切れないが、「赤外線リモコンを使っている家電がある一般家庭」という条件に当てはまるなら、投資額に見合う価値は十分にある製品だ。
赤外線の実力は想像以上に頼れる
スマートリモコンとして最も基本的な機能である赤外線の届き方は、ハブ2が市場の中でも上位に位置している。メインLEDに加えて補助用赤外線LEDが6個搭載されており、壁面への反射を利用しながら最大20mの範囲に信号を届ける設計だ。
実際の使用感として、棚の上に設置してリビングのエアコンとテレビを同時に管理しているケースでも誤作動や無反応が少ないという声が多い。前モデルのハブミニと同じ環境に置き換えた場合、「届かなかった場所でも反応するようになった」という経験談がレビューサイトに多数ある。ちょっとした障害物(本・小物など)が間に入った場合の反応率を比較した実験では、Nature Remoよりも安定した結果が出ているというデータもある。赤外線の「強さ」は仕様表には載りにくい部分なので、実際の運用で差が出やすいポイントだ。
温湿度センサーのケーブル設計:正直なところ慣れが必要
ハブ2を使い始めて最初に戸惑う点として、温湿度センサーがケーブルの途中に内蔵されているという構造が挙げられる。本体から電源ケーブルが伸びており、その途中に四角いモジュールがついている形状だ。設計理由はWi-Fiモジュールの発熱を避けるため、というれっきとした合理的な判断なのだが、見た目がすっきりしないと感じるユーザーは一定数いる。
実際の使い勝手としては、センサーに両面テープが付属しているので壁や棚に固定できる。ケーブルを上手に這わせれば見た目も整えられるが、センサー位置が電源コンセントの周辺に限られるため「部屋の中央の温湿度を測りたい」という要望には応えにくい。別の部屋の温度でエアコンを制御したい場合は別売りの温湿度計を追加する必要があるという制約も把握したうえで購入を検討してほしい。慣れてしまえば特に気にならないという声が多数派だが、潔癖にスッキリした設置を求める人には引っかかりやすいポイントだ。
ディスプレイが明るい問題:寝室設置は要注意
ハブ2の前面には温湿度と照度、スマートボタンが表示されるLCDが搭載されている。視認性が高くデザイン的にも良い仕上がりだが、暗い環境での輝度が強めで「寝室に置くと眩しくて気になる」という声が少なくない。
アプリからおやすみモードの設定やスケジュールによる表示のオフが可能なので、解決策がないわけではない。ただし「デフォルト設定のまま寝室に置いたら明るくて目が覚めた」という体験をするユーザーが一定いることは事実だ。メインの設置場所がリビングであれば全く問題ないが、寝室や暗い部屋をメインの設置場所と考えているなら、購入前にこの点を把握しておいた方がいい。対応策を知っていれば事前に設定できるので、大きな問題にはならない。
5GHz非対応だけは覚悟しておく必要がある
ハブ2の唯一のスペック上の弱点として、Wi-Fiが2.4GHz帯のみ対応という点は正直に書いておく必要がある。これが原因で初期設定に詰まるユーザーが多く、サポートへの問い合わせの中でも上位を占める項目だ。
ほとんどの家庭のルーターは2.4GHz帯にも対応しているため、設定手順を正しく理解していれば乗り越えられる問題ではある。ただし「Wi-Fi 6E」対応の最新ルーターや、2.4GHzと5GHzを同名のSSIDに統合したルーターを使っている場合は、一手間かかることを覚悟した方がいい。購入後に設定で詰まって後悔するくらいなら、事前に自宅のルーター環境を確認してから買う方が気持ちよく使い始められる。設定さえ通ってしまえばその後は安定して動くケースが多いので、最初の一関門と思って対処してほしい。
SwitchBotとスマート家電のストーリー
- 2015年に深センで創業したWoan Technologyがルーツ
- 2018年に日本・米国・欧州へ展開を開始
- 2020年に日本法人を設立し、国内サポート体制を整備
- 2021年にAmazonベストパートナー獲得・オフライン取扱1000店舗突破
- 2022年にIoTブランドNo.1認定・国内100万世帯・200万台突破
2015年:深センのガレージから始まった
SwitchBotを生み出したのは、中国の広東省・深センにある「Woan Technology(卧安科技有限公司)」という企業だ。2015年の創業当初は、まだ社名すら世間に知られていない小さなスタートアップだった。
深センという土地柄は重要だ。DJIやAnkerなど世界を席巻するガジェットブランドをいくつも輩出してきた「中国のシリコンバレー」で、最先端のハードウェア開発競争が日常的に繰り広げられている。SwitchBotはその環境で、「日常のちょっとした面倒を解消する後付けロボット」というコンセプトを磨き上げていった。最初のヒット製品は、指の代わりにボタンを物理的に押す小さなロボット「SwitchBotボット」だ。これは家にある既存の家電や照明スイッチをそのままにしてスマート化できるという発想で、工事不要・賃貸でも使えるという手軽さが多くの共感を呼んだ。
2018年:日本・米国・欧州への本格展開
創業から3年で、SwitchBotは国際展開に踏み出す。日本・アメリカ・ヨーロッパの主要市場に向けた販売を開始したのが2018年のことだ。
この時期のSwitchBot製品はまだボットと温湿度計が中心だったが、スマートリモコン機能を持つ「ハブプラス」「ハブミニ」が登場し、エコシステムとしての骨格が見え始めた。ハブを核に、ボット・カーテン・温湿度計をBluetoothで繋ぐという設計思想はこの頃から一貫しており、後のハブ2にもそのまま受け継がれている。日本市場向けには早期から日本語の説明書やアプリUIが準備されており、「海外製品だから使いにくい」という心理的ハードルを意識的に下げる戦略が取られていた。
2020年:日本法人設立で本腰を入れた国内展開
2020年9月、SWITCHBOT株式会社が東京・渋谷区恵比寿に設立される。代表に夏澤威と李志晨が就き、日本市場を独立した拠点として運営する体制が整った。
これにより、国内サポート窓口の充実・家電量販店への本格的な棚取り・日本の電波法(技適取得)への対応が一気に加速した。Amazonやヨドバシカメラといった主要チャンネルでの存在感が増したのもこの時期からだ。また米国・香港法人は「Wonderlabs」という名称で展開しており、グローバルと日本で異なるブランド戦略を取りながらも製品ラインは共通化されている点が、コスト競争力の源泉のひとつとなっている。
2021年:Amazonベストパートナーと1000店舗突破
日本法人設立の翌年、SwitchBotはAmazonのベストパートナー認定を獲得した。これはAmazon側がSwitchBot製品の販売実績・品質・カスタマーサポートの水準を高く評価したことを意味する。
同年にはオフライン取扱店舗が1000店舗を突破し、EC中心だったビジネスが家電量販店の実店舗にも広がった。店頭に実物が並ぶようになったことで、「スマートホームを試してみたい」という層が手に取りやすくなり、新規ユーザーの裾野が大きく広がった。この頃の主力はハブミニ・カーテン・ロックのトリオで、セットで買うと暮らしが変わるという体験談が口コミで広がり始めた時期でもある。
2022年:IoTブランドNo.1認定と国内100万世帯突破
2022年は、SwitchBotが日本市場で「第一想起のスマートホームブランド」へと成長を遂げた年だ。家電BizによるIoTブランドNo.1認定を受けただけでなく、「ボット」「プラグミニ」「カーテン」「ハブミニ」「ロック」の5製品が個別カテゴリでもNo.1を獲得した。
同年に国内累計100万世帯・200万台の突破という数字も記録している。さらにiF DESIGN AWARDやレッド・ドット・デザイン賞、グッドデザイン賞といった国際的なデザイン賞の受賞が続き、「安価なだけのガジェット」という見方を覆す評価が定着していった。この実績と評判を背景に翌2023年3月、満を持してリリースされたのが「SwitchBotハブ2」だ。それまでのハブミニに温湿度センサー・照度センサー・スマートボタン・Matter対応を加えた4in1の次世代モデルとして、スマートリモコン市場に新たな基準をもたらすことになる。
4-in-1の全機能と押さえておきたい仕様の詳細
- 4つの機能をひとつの筐体に統合した「4-in-1」設計
- 赤外線データベースは101,000機種以上・補助LED6個で送信範囲はハブミニの2倍
- 温湿度センサーをケーブルに内蔵することで精度を確保
- Matter対応と「エアコンローカル操作」による信頼性
- スマートボタンで物理的なワンタッチ操作を実現
「4-in-1」という設計思想
ハブ2を語るうえで外せないのが、1台で4役をこなすという設計コンセプトだ。スマートホームハブ・赤外線リモコン・温湿度計・スマートボタンの4機能が、テレビのリモコンほどのコンパクトな筐体に収まっている。
これ以前のハブミニはスマートハブとリモコン機能のみだったため、温湿度を自動化のトリガーにしたいユーザーは別途温湿度計を購入する必要があった。ハブ2の登場でその手間と費用がなくなった。たとえば「室温が28℃を超えたらエアコンをONにする」「湿度が40%を下回ったら加湿器を起動する」といった自動化が、本体だけで完結できる。スマートホームの入口として、1台買えばすぐに複数の恩恵を受けられるという設計は、初心者にとって非常にハードルが低い。
赤外線の実力:データベース101,000機種・送信範囲2倍
スマートリモコンとして使う場面で最も重要なのが赤外線の性能だ。ハブ2は対応メーカー数4,877社、リモコン種類21,363種、製品型番101,000以上という業界最大規模のデータベースを持ち、10年以上前の古い家電でも登録できるケースが多い。
技術面では、メインの赤外線LEDに加えて補助用赤外線LEDを6個搭載しており、送信範囲はハブミニの約2倍・最大20m。棚の上や壁際に設置しても部屋の隅々まで届きやすく、「反応しなかった」というストレスを受けにくい設計になっている。またリモコンを手元に持ってきてハブ2に向けてボタンを押すだけで自動的にメーカーと型番が特定される「スマートラーニング」機能も搭載されており、登録作業が初心者でも数十秒で終わる。
温湿度センサーがケーブルにある理由
ハブ2を手にした人が最初に気づく特徴的な構造が、温湿度センサーが本体ではなく電源ケーブルの途中に組み込まれている点だ。一見すると不便に思えるが、これには明確な理由がある。
本体内部にはWi-Fiモジュールが搭載されており、常時稼働することで発熱する。その熱が直接センサーに伝わると計測値にずれが生じる。それを避けるために、センサーをケーブル部に分離させた。温湿度センサーには両面テープが付属しており、好きな壁面や家具に貼り付けて固定できる。照度センサーもこのケーブル部分に内蔵されており、部屋の明るさを検知してカーテンや照明の自動化に活用できる。精度を優先した設計判断といえるが、センサーの設置場所がケーブルの届く範囲に限られる点は購入前に把握しておきたい。
Matter対応とローカル操作という二重の保険
ハブ2はSwitchBotシリーズとして初めてMatter規格に対応した製品だ。Matterとはアップル・グーグル・アマゾンなどが共同策定したスマートホームの共通規格で、これに対応することでiPhoneのホームアプリやHomePodからSwitchBot機器を直接操作できるようになる。発売後のファームウェアアップデートでエアコンなどの赤外線家電もMatter経由でホームアプリに登録できるようになり、対応範囲は着実に広がってきた。
もうひとつ見逃せないのが「エアコンローカル操作」機能だ。Wi-Fiルーターやクラウドサーバーに障害が発生しても、スマホとハブ2がBluetoothで直接通信することでエアコンを操作できる。スマートホームの弱点のひとつが「インターネットが落ちると何もできない」という点だが、ハブ2はその問題に対して現実的な解を持っている。
スマートボタンで「アプリ要らず」の操作を実現
ハブ2の前面には「ON」「OFF」のタッチボタンが2つ搭載されている。一見シンプルな機能に見えるが、実用上の効果は大きい。アプリで任意の「シーン」をこのボタンに割り当てることができ、たとえばONボタンにエアコンとサーキュレーターの同時起動を、OFFボタンに全家電の一括消灯を設定するといった使い方ができる。
音声操作やアプリ操作は便利だが、スマホを持っていない家族、スマートスピーカーが近くにない場面、子どもがいる家庭では物理ボタンの方がずっと直感的だ。本体に直接触れるだけで複数の家電が連動して動くという体験は、スマートホームを「難しそう」と感じていた人にとってハードルを下げる効果がある。
本体価格・追加費用・節約術を完全整理
- 本体定価は9,980円(税込)で、月次費用・サブスクは一切なし
- セール時は7,000〜8,000円台まで値下がりすることがある
- 追加費用が発生するのは「周辺機器の拡充」「Wi-Fi中継機」など任意のケースのみ
- 専用ケーブルの買い替えは980円で対応可能
- 長期使用でのランニングコストはほぼゼロに近い
本体価格と「追加費用なし」という安心感
ハブ2の本体価格は税込9,980円前後で、2023年3月の発売以来この価格帯をほぼ維持している。スマートリモコンとして比較されることの多いNature Remo 3も同価格帯だが、ハブ2はその価格に温湿度計・照度センサー・Matter対応・スマートボタンが含まれている点が大きく異なる。単品で揃えれば2万円近くかかる機能を1台で賄える計算だ。
月額費用やサブスクリプションは存在せず、SwitchBotアプリも完全無料で利用できる。よくある「本体は安いが月額課金でじわじわ高くなる」という構造がないため、購入後のランニングコストは電気代(USB給電・5V/2A)のみ。数年間使い続けても追加の出費は限りなくゼロに近い。
セール・割引を活用した購入タイミング
SwitchBot製品には定期的なセールがあり、時期を選ぶことで実質的に10〜30%割引での購入が可能だ。特に毎年7月に開催されるビッグセールでの値下げ幅が大きく、Amazonのプライムデーや楽天スーパーセールのタイミングとも重なることが多い。公式サイトではメルマガやLINE登録で限定クーポンが配布されるケースもある。
過去の価格推移を見ると、セール期間のみ7,000〜8,000円台まで下落し、通常時は9,000〜10,000円前後に戻るパターンが繰り返されている。急いでいなければセール期間を狙うのが正解だ。また複数のSwitchBot製品をまとめて購入する場合、セット割引が適用されることもあるため、スマートホーム一式を揃えるタイミングに合わせてまとめ買いするのも賢い選択だ。
周辺機器による追加コスト(任意)
ハブ2は単体でも十分機能するが、SwitchBotエコシステムの恩恵を最大化するには周辺機器との組み合わせが前提になる。SwitchBotロック(スマートロック)・カーテン・ボット・人感センサーなどがその代表例で、それぞれ数千〜数万円の追加投資が必要になる。ただしこれらはすべて任意の拡張であり、ハブ2単体でも赤外線リモコンの集約・温湿度の可視化・基本的な自動化という価値は十分得られる。
音声操作を楽しみたい場合はAmazon EchoシリーズやGoogle Nestなどのスマートスピーカーが別途必要になるが、Echo Dotは数千円から入手できるため、組み合わせのコスパは良い部類だ。
ケーブルやアダプターのランニングコスト
通常の使用で追加費用が発生するとすれば、温湿度センサー内蔵の専用ケーブルが断線した場合くらいだ。専用ケーブルはSwitchBot公式サイトで980円(1本)から別売りされているため、万一の場合でも大きな出費にはならない。本体には5V/2Aの電源アダプターが付属しており、これが壊れた場合も市販の同スペックのアダプターで代替できる。
消耗品がほぼなく、バッテリー交換も不要(電源コード給電のため)という構造は、長く使うほどコスパが高まる製品設計だ。
スマートリモコン市場全体でのコスパ評価
10,000円以下で4機能を統合し、101,000機種以上の赤外線データベースとMatter対応を備えた製品は、2026年4月時点でも市場に多くない。家電の種類を問わずに登録できる汎用性の高さと、エコシステムの豊富さを考えると、「スマートリモコンに1万円は高い」というイメージを覆す水準にある。競合と比較しても価格優位性があり、初期投資として10,000円程度で月額費用ゼロというのは、コスト意識の高いユーザーにとって非常に受け入れやすい価格設計といえる。
ハブミニ・ハブ3との機能差と選び方の判断基準
- ハブシリーズは「ハブプラス → ハブミニ → ハブ2 → ハブ3」という順で進化
- ハブミニは180万台超の販売実績を持つスマートリモコン市場の定番
- ハブ2はハブミニに温湿度計・照度センサー・スマートボタン・Matterを追加した上位版
- ハブ3はハブ2からさらにディスプレイ情報・物理ダイヤル・人感センサー・天気表示を追加
- 設置の自由度と価格面ではハブ2が依然として優位なシーンが多い
ハブプラス:先代の原型となった「雲型ハブ」
SwitchBotのハブシリーズの出発点はハブプラスだ。クラウド(雲)のような形状から「雲型ハブ」と呼ばれることもあり、赤外線リモコン機能とBluetooth周辺機器を繋ぐハブ機能が中心だった。現在はすでに廃盤となっており、入手できるのは中古市場のみ。
機能的にはシンプルで、今のハブミニと比べるとデータベース規模や対応規格で大きく見劣りする。ただし「ハブがあればBluetooth機器を外から操作できる」というSwitchBotの根本的な設計思想はこの時代から変わっておらず、その後の製品群はすべてこのコンセプトを発展させたものだ。
ハブミニ:180万台超が示すスマートリモコンの定番
SwitchBotのスマートリモコンとして圧倒的な普及率を誇るのがハブミニだ。国内だけで180万台以上の販売実績があり、2022年にはIoTデバイスNo.1の称号も獲得している。コンパクトな正方形ボディに赤外線リモコン機能とスマートハブ機能を凝縮し、Alexa・Google Home・Siriに対応した入門機として多くのユーザーのスマートホーム生活の起点となってきた。
現在は「ハブミニ(Matter対応)」という後継版も並売されており、Matter機能を追加しながら価格は抑えられている。ただし温湿度センサーや照度センサーは非搭載のため、環境を自動化のトリガーにしたい場合は別途温湿度計の購入が必要になる点がハブ2との最大の差別化ポイントだ。
ハブ2:ハブミニの完全上位互換として登場
2023年3月に発売されたハブ2は、ハブミニをベースにして4つの機能を1台に統合した製品だ。追加された主な機能は温湿度センサー(ケーブル内蔵)・照度センサー・スマートボタン・Matter対応の4点で、赤外線の送信範囲もハブミニの2倍に拡大している。
実使用上でのインパクトが大きいのは温湿度センサーの統合だ。ハブミニ時代は「室温に応じてエアコンを自動制御したい」という場合、別途温湿度計を買い足す必要があった。ハブ2ではそれが不要になる。またMatter対応によりAppleのホームアプリとの連携が可能になったことで、iPhoneユーザーにとって使い勝手が大きく向上した。価格はハブミニより高くなるものの、機能差を考えると十分に合理的な選択だ。
ハブ3:多機能を極めた最上位モデル
2025年5月に発売されたハブ3は、現時点でのハブシリーズ最上位機だ。ハブ2との主な違いは、より大型のディスプレイに日付・曜日・地域の天気予報・連携センサーのステータスが表示されること、物理ダイヤルと4つのカスタムボタンによる直接操作ができること、そして人感センサーが本体に内蔵されていることだ。
ただし、これらの機能追加に伴い筐体が一回り大きくなり、机に置いて使うことが前提の設計になっている。壁掛けや棚の上への設置を想定している場合、スリムなハブ2の方が設置の自由度で優る。また赤外線の到達距離という意味では、机上に置いて周囲を遮蔽物に囲まれやすいハブ3より、高い位置に設置しやすいハブ2が有利なケースも出てくる。
ハブ2かハブ3か:選び方の実際
ハブ2とハブ3の間で悩む場合、機能の差よりも使い方のスタイルで判断する方がわかりやすい。ダイヤルや物理ボタンで手軽に直接操作したい・人感センサーを活用したい・天気予報も表示させたいという場合はハブ3が向く。一方、スマートホームの中核として複数の部屋に配置したい・設置場所の自由度を確保したい・コストを抑えながら十分な機能が欲しいという場合はハブ2が依然として有力な選択肢だ。ハブ3が出た後もハブ2は現役で販売が続いており、セール時の割引も積極的に行われている。
Nature Remoと徹底比較|どちらを選ぶべきか
- 最大の競合はNature Remoシリーズで、日本では二強の構図
- ハブ2の強みはエコシステムの拡張性・赤外線の安定性・Matter対応・価格
- Nature Remoの強みはセンサー精度・人感センサー内蔵・シンプルなUI・APIの充実
- 赤外線の到達力と障害物への耐性はSwitchBotが優位という実験結果がある
- 製品エコシステムで統一するかどうかで選択肢がほぼ決まる
日本市場の二強:SwitchBotとNature Remo
スマートリモコン市場を語るとき、SwitchBotハブ2と必ず比較されるのがNature(株式会社ネイチャーリモ)の「Nature Remo」シリーズだ。日本国内ではこの2ブランドが事実上の二強となっており、それ以外にeRemote miniや+Styleなども選択肢として挙げられるが、機能面・ユーザー数・実績で上位2社が群を抜いている。
ハブ2の発売前まで、「温湿度センサーも欲しい」という要件があればNature Remoが選ばれる場面が多かった。しかし2023年3月にハブ2が登場したことで、温湿度センサー内蔵・照度センサー・Matter対応・スマートボタンをすべて備えながらNature Remo 3とほぼ同価格帯で競合するようになり、選択の構図が大きく変わった。
赤外線の実力差:障害物があるとSwitchBotが優位
両製品を実際に使って比較した検証では、障害物がない環境ではどちらも同等の反応率だという結果が出ている。一方、本や小物など部分的な遮蔽物が間に入ると、SwitchBotの方が反応率が高いという傾向が確認されている。
これはハブ2がメインLEDに加えて補助用赤外線LEDを6個搭載し、壁面への反射を利用しながら広範囲に赤外線を届ける設計を採っているためだと考えられる。生活空間では家電の前に物が置かれることも多く、「リモコンを向けないと反応しない」という場面を減らせる点は実用上の大きなメリットだ。また赤外線の送信範囲が最大20mと広いため、広めのリビングや隣接する部屋からでも家電を操作できるケースがある。
Nature Remoが優位な点:人感センサーとAPI
ハブ2に対してNature Remoが明確に有利な点が2つある。ひとつは人感センサーの内蔵だ。Nature Remo 3は本体に温湿度・照度・人感センサーをすべて搭載しており、「人がいるときだけエアコンをONにする」という自動化を1台で完結できる。ハブ2で同じことをするには別売りの人感センサーを追加購入する必要があり、設置場所の工夫も必要になる。
もうひとつはAPIの充実だ。Nature RemoはサードパーティからのAPI利用を積極的に開放しており、Pythonなどのプログラムでセンサーデータをリアルタイムに取得し、複雑な自動化ロジックを組めるという点でエンジニア層から支持されている。SwitchBotにも公式APIは存在するが、Nature Remoの方がコミュニティの事例が豊富で情報を得やすい。
SwitchBotが有利な点:エコシステムの圧倒的な広さ
Nature Remoに対してハブ2が決定的に上回るのがエコシステムの幅だ。SwitchBotはスマートリモコン以外に、ロック・カーテン・ボット・プラグミニ・人感センサー・開閉センサー・温湿度計・ロボット掃除機・シーリングライトなど、数十種類の自社製品を展開しており、それらをすべてSwitchBotアプリひとつで一括管理できる。
Nature Remoはスマートリモコンとしての完成度は高いが、自社のIoTデバイスラインナップはSwitchBotに比べると限定的で、他社製品との連携を前提とした設計だ。「スマートリモコン1台だけ導入したい」という場合は差を感じにくいが、「家全体をスマートホーム化したい」という方向性になると、SwitchBotのエコシステムで統一することの利便性が際立ってくる。
結局どちらを選ぶべきか
エコシステムの拡張性・Matter対応・価格対機能の総合評価ではSwitchBotハブ2、センサー精度や人感センサー内蔵・APIカスタマイズ性・シンプルなUI体験ではNature Remoが強みを持つ。SwitchBotのロックやカーテンなど他の製品にも興味があるなら、最初からSwitchBotで統一するのが管理の手間が少なく現実的だ。Nature Remoはスマートリモコンの機能に特化して1台でまとめたい・手軽なAPIで遊びたいという場合に向く。どちらを選んでも赤外線リモコンの集約という基本的な目的は果たせるため、最終的には「どのエコシステムで家全体を組むか」という長期視点で判断するのが失敗しない選び方だ。
購入前に確認したい4つの向き・不向き
- 5GHz帯Wi-Fiしか使えない環境では設定に苦労する可能性がある
- 温湿度を別室で計測したい場合はケーブルの届く範囲に限界がある
- 人感センサーを本体内蔵で使いたい場合はハブ3の方が適している
- アプリ操作が前提のため、家族全員がスマホに不慣れな場合は使いこなせないことも
- 特定の海外製IoTデバイスとの連携を期待する場合はSwitchBotエコシステム内に限定される
5GHz Wi-Fiのみの環境・または電波の弱い住宅
ハブ2はWi-Fi 2.4GHz帯のみに対応しており、5GHz帯は非対応だ。最近の高速Wi-Fiルーターは5GHzを優先する設定になっているものが多く、初期設定で接続できずに躓くケースが頻発している。特に「Wi-Fi 6」対応の最新ルーターの中には、2.4GHzと5GHzが同一のSSIDに統合されていて帯域を手動で切り替えるのが難しいタイプもある。
またマンションや鉄筋コンクリート構造の住宅では、壁や床による電波減衰が強く、ルーターとハブ2の間に複数の壁がある場合は接続が不安定になることがある。こうした環境ではWi-Fi中継機を別途用意する必要が出てくる場合があり、設置のハードルが想定より高くなりやすい。Wi-Fiの設定に自信のない方や、集合住宅の電波環境が複雑な場合は注意が必要だ。
異なる部屋の温湿度を別々に管理したい人
ハブ2の温湿度センサーは電源ケーブルに組み込まれており、本体から物理的に離して設置することには限界がある。ケーブル長は約2mで、コンセント周辺以外の場所に引き延ばすことはできるが、リビングのハブ2から寝室や子供部屋の温湿度を同時に測るというような使い方は構造上できない。
「リビングのエアコンはリビングの温湿度で制御し、寝室は寝室の温湿度で別途管理したい」という場合は、ハブ2に加えてSwitchBot温湿度計(別売)を追加購入してそれぞれの部屋に設置する必要がある。複数拠点の温湿度管理を最初から想定しているなら、ハブ2と別売センサーの組み合わせを最初からプランに組み込んでおくことが重要だ。
人感センサーを内蔵で使いたい人
「部屋に人が入ったら照明をONにする」「誰もいなくなったらエアコンをOFFにする」というような人感センサートリガーを本体1台で実現したい場合、ハブ2は対応していない。この機能はハブ3に内蔵人感センサーとして搭載されたが、ハブ2には存在しない。
ハブ2で人感センサーを使うには別売のSwitchBot人感センサーを購入して連携させる方法を取る必要がある。逆に言えば、別売センサーを複数箇所に設置することでハブ1台でカバーしきれないエリアにも対応できるという拡張性の高さもあるが、「追加購入なしで本体だけで完結させたい」という要望には応えられない。
デジタルデバイスに不慣れな家族がいる世帯
ハブ2の主要な操作手段はスマートフォンアプリだ。スマートボタンで物理的な操作もできるが、設定自体はアプリなしにはできない。スマートスピーカーと連携すれば音声操作も可能になるが、その設定もまたアプリを経由する。
高齢の親や祖父母と同居していて、家族全員が同じ環境で使うことを想定している場合、アプリ操作に慣れていないメンバーにとってはハブ3の物理ダイヤルやボタンの方が直感的に使いやすい場面がある。ハブ2のスマートボタンは有用だが、できることがON/OFFの2パターンに限られるため、「アナログ的な操作感を重視したい」という家庭にはハブ3への投資を検討する価値がある。
SwitchBot以外のIoTブランドと混在させたい人
SwitchBotのエコシステムは自社製品との連携に最適化されている。Matter対応によりApple HomeKitとの接続は可能になったが、Nature Remoが対応しているQrioLockやmornin’ plusのような他社製スマートホームデバイスとの直接連携はできない。「すでにNature RemoやQrioのスマートロックを使っていて、SwitchBotハブ2を追加して一括管理したい」という場合、期待通りには動かない可能性が高い。SwitchBotエコシステムの中だけで完結させることを前提にした購入判断が必要だ。
よくある不具合6選とその具体的な対処法
- 最多の困りごとはWi-Fi接続問題で、原因のほとんどは5GHz帯への誤接続
- 頻繁にオフラインになる場合はルーターとの距離・電源品質の見直しが有効
- 赤外線が届かない場合は設置位置の高さと遮蔽物の排除が基本
- 温湿度の誤差は直射日光・発熱機器の近くへの設置が主因
- Matterの設定に詰まる場合はHomePodの有無とファームウェア更新状態の確認から
困りごとNo.1:Wi-Fiにつながらない
ハブ2ユーザーが最もよく遭遇するトラブルが、初期設定時のWi-Fi接続失敗だ。原因のほとんどは「5GHz帯のSSIDに誤って接続しようとしている」ことで、ハブ2は2.4GHz帯にしか対応していない。
対処としてまず確認すべきは、接続しているSSIDが2.4GHzかどうかだ。ルーターの管理画面や設定ラベルで確認でき、「-2G」「-2.4G」などの表記があるものを選ぶ。5GHzと2.4GHzが同一名のSSIDに統合されている場合は、一時的に5GHzを無効にしてから再試行するのが公式推奨の手順だ。またiOS端末の場合、位置情報の設定を「アプリの使用中のみ」から「常に許可」に変更することで接続できるようになるケースも報告されている。これは見落としやすい落とし穴なので、設定に詰まった際は確認してほしい。
困りごとNo.2:頻繁にオフライン・接続が切れる
設定後しばらくは使えていたのに、ある日突然オフラインになって戻らないという声も多い。主な原因はルーターとハブ2の距離が離れすぎていることで、電波が弱い環境ではWi-Fiモジュールの動作が不安定になりやすい。
最初の対処としてハブ2をルーターの近く(同室・見通しのある場所)に移動してみると解消するケースが多い。改善しない場合はWi-Fi中継機を追加してハブ2設置場所の電波強度を上げる方法が有効で、公式サポートも同様のアドバイスを提供している。また電源の安定性も重要で、PCのUSBポートや低品質なアダプターを使用している場合は、5V/2A出力の専用アダプターをコンセントから直接接続するよう変更することで改善することがある。なお年に数回程度、SwitchBot側のクラウドサーバー障害でオフラインになることもあるが、その場合は数時間待てば自然に復旧することが多い。
困りごとNo.3:赤外線が届かない・家電が反応しない
「設定したのにエアコンが反応しない」という問題は、赤外線の届き方に原因があることがほとんどだ。テレビやエアコンの赤外線受光部は正面・上部に位置していることが多いため、ハブ2が横やかなり下の位置に設置されていると信号が届きにくい。
解決策は設置場所の変更だ。ハブ2をできるだけ高い位置(棚の上・カーテンレール付近など)に移動し、家電の受光部に向けて赤外線が放射されるよう位置を調整する。ハブ2の補助LEDは6個が周囲に分散しており壁面反射も利用しているが、それでも物理的に完全に遮蔽された場所には届かない。それでも改善しない場合は、家電のリモコンをハブ2に近づけて再学習させると、信号強度の強いコードを取得できて改善するケースがある。
困りごとNo.4:温湿度の表示がおかしい
「表示されている温度が実際の体感と明らかに違う」という場合、センサーの設置環境が原因であることがほとんどだ。ハブ2の温湿度センサーはケーブルに内蔵されており、そのケーブルが日光の当たる窓際に這わせてある、発熱するコンセントや電子機器の近くにある、という状況では実際の室温より高い値が計測される。
対処としては、ケーブルのセンサー部分を日光の当たらない場所・発熱源から離れた場所に移動させ、両面テープで固定し直すことが基本だ。また、ケーブルが電源アダプターのすぐそばを通っている場合も熱を拾うことがあるため、電源側とセンサー側をできるだけ離すようにケーブルを取り回すと精度が改善しやすい。厳密な精度が必要な場合はSwitchBot公式温湿度計を別に購入して任意の場所に設置する方法が確実だ。
困りごとNo.5:Matterの設定が難しい・うまく動かない
Matter連携はハブ2の大きな売りである反面、設定に詰まるユーザーも少なくない。まず前提として、Matterを使ってAppleのホームアプリに連携させるためには、HomePodやApple TVがホームハブとして同じネットワークに存在している必要がある。これを持っていない場合、Matter設定は完了しても実際に使える機能が限定される。
設定手順としては、SwitchBotアプリのハブ2設定画面から「Matter設定」を開き、連携済みになっていることを確認したうえで「サブデバイス」を選んでホームアプリに追加するデバイスを指定する。進まない場合はまずファームウェアを最新版に更新すること・SwitchBotアプリのバージョンを最新にすることを確認してから再試行すると解決するケースが多い。Matter機能はリリース後もアップデートで対応範囲が継続的に拡大されているため、問題が解消されないときはアップデートを待つという選択肢もある。
初期設定から応用まで使いこなし完全ガイド
- 初期設定は「アプリ→Wi-Fi(2.4GHz)→デバイス登録→リモコン学習」の流れで15分程度
- ハブミニからの移行はリモコン設定をアプリからコピーできるためゼロから再登録不要
- 温度・湿度・照度・時刻・GPSを組み合わせたオートメーションが真の活用の核心
- スマートボタンへのシーン割り当てで「帰宅」「おやすみ」などワンタッチ操作を実現
- 音声アシスタントとの連携でハンズフリー操作を加えると生活の質が一段と上がる
初期設定:15分でスマートリモコンとして使えるようになる
ハブ2の初期設定に必要なものはスマートフォン・自宅のWi-Fi情報・ハブ2本体の3点だけだ。まずApp StoreまたはGoogle PlayからSwitchBotアプリをインストールし、メールアドレスまたはApple ID/Gmailでアカウントを作成してログインする。
アプリのホーム画面右上にある「+」マークをタップしてハブ2を選択すると、画面の指示に従って本体とスマホがBluetoothでペアリングされる。次に2.4GHz帯のSSIDとパスワードを入力すれば本体のWi-Fi設定は完了だ。続いてリモコンを登録する。家電の種類(エアコン・テレビ・照明など)を選んでスマートラーニングを開始し、ハブ2本体に向けてリモコンの電源ボタンを押すだけで自動的にメーカーと型番が特定される。候補が表示されたら実際に動作確認して保存すれば完了で、1台のリモコン登録は1〜2分で終わる。慣れれば家中のリモコンを1時間以内に集約できる。
ハブミニからの乗り換え:リモコン設定をそのままコピーできる
ハブミニを長期間使っていてハブ2に乗り換える場合、一番の懸念は「登録したリモコンをまた全部やり直すのか」という手間だろう。実は、その必要はない。ハブ2の設定画面から「リモコンをコピー」を選ぶと、同一アカウントに紐づいているハブミニの登録済みリモコン一覧が表示され、選択するだけで転送される。10台以上のリモコンを登録していても、コピー操作は数分で完了する。転送後はコピー元のリモコンを削除して名前を整理するだけで、設定の引き継ぎが完了だ。
オートメーションの設定:「条件+アクション」の組み合わせが無限
ハブ2の本当の実力は「シーン」と呼ばれるオートメーション設定にある。アプリ上で「〇〇の条件を満たしたときに△△を実行する」という組み合わせを登録することで、様々な自動化が実現できる。
トリガーに使えるのは温度・湿度・照度・時刻・曜日・GPSの位置情報だ。たとえば「室温が28℃を超えたらエアコンの冷房をONにする」「湿度が40%を下回ったら加湿器をONにする」「帰宅エリアに入ったら照明と暖房を起動する」「夜10時になったらシーリングライトを30%の明るさにする」といった設定が、すべてアプリの画面操作だけで組める。条件は複数組み合わせも可能で「温度が28℃以上かつ平日の12〜22時の間だけ」というような細かい制御も設定できる。
スマートボタンの活用:「おはよう」「ただいま」「おやすみ」を1タッチ化
ハブ2前面のON・OFFボタンには、任意のシーンを割り当てることができる。最も便利な使い方は生活リズムに合わせたシーンのワンタッチ起動だ。たとえばONボタンに「ただいまモード(エアコン・照明・テレビを同時にON)」を、OFFボタンに「おやすみモード(全家電を消灯しエアコンをスリープ設定に変更)」を割り当てることで、スマホを触らずに本体に手を触れるだけで複数の家電が連動して動く。
スマートスピーカーやスマホが手元にないとき・起きぬけで目が覚めたとき・子どもが操作するときなど、物理ボタンが活躍する場面は意外と多い。スマートホームを「複雑で家族が使いこなせない」と感じさせないための重要なインターフェースだ。
音声アシスタントとの連携で完成するスマートホーム体験
ハブ2を設定した後にAmazon Echo・Google Nest・HomePodなどのスマートスピーカーと連携させると、音声コントロールが加わってスマートホームの利便性が格段に上がる。「アレクサ、エアコンをつけて」「ねえGoogle、テレビを消して」といった声だけで家電が動く体験は、一度慣れると手放せなくなる。
連携方法は各スマートスピーカーのアプリからSwitchBotのスキルを有効化するだけで、操作可能なデバイスが自動的に認識される。アプリ・ボタン・音声の3つの操作経路を持つことで、使う人・状況・場面を問わず対応できる柔軟性がハブ2の強みだ。
中古相場・売却時の注意点と買い時の見極め方
- 公式の下取りプログラムはなく、中古流通はフリマ・オークションが主流
- 中古相場は動作確認済みで4,000〜7,000円前後が目安
- ハブ3発売後は需給バランスが変化し、ハブ2の中古流通量は増加傾向
- 中古で購入する場合はアカウント解除済みかどうかの確認が必須
- セール時は新品との価格差が縮まるため、正規品を優先した方が安心
SwitchBotに公式下取り制度はない
はっきり書いておくと、SwitchBotには2026年4月時点で公式の下取りプログラムは存在しない。メーカーへの直接売却や、家電量販店でのトレードインに対応している仕組みもない。そのため「使わなくなったハブ2を処分したい」という場合、選択肢はフリマサービス(メルカリ・PayPayフリマなど)またはオークションサービス(ヤフオク)での個人売買が現実的な手段となる。
ただし注意点がある。中古で手放す際はSwitchBotアカウントからデバイスを削除し、本体を初期化しておくことが必須だ。前のオーナーのアカウント情報が残ったままだと、次の購入者が自分のアカウントに追加できないというトラブルが発生しやすい。初期化の方法は本体前面のON・OFFボタンを同時に15秒間長押しすることで、Wi-Fi情報はリセットされる。ただし赤外線リモコンの登録情報はリセットされないため、アプリ側からのデバイス削除も合わせて行う必要がある。
中古市場の相場感:4,000〜7,000円が目安
メルカリやヤフオクでのハブ2の取引価格は、状態によって大きく異なるが、動作確認済みの一般的な中古品では4,000〜7,000円前後での取引が多い傾向にある。未開封・ほぼ未使用品の場合は7,000〜8,500円前後と新品の定価に近い水準での出品も見られる。
2025年5月にハブ3が発売されたことで、ハブ3に乗り換えたユーザーがハブ2を手放すケースが増えており、中古流通量は増加傾向だ。需要供給の関係でハブ2の中古相場は緩やかに下落しており、中古で購入するにはタイミングが良い時期ともいえる。ただし、SwitchBot製品はセール期間中に新品が7,000〜8,000円台まで値下がりすることがあるため、中古と新品の価格差が縮まる場面では正規品を選んだ方が保証面で安心だ。
中古品購入のリスクと確認ポイント
中古でハブ2を購入する場合、最大のリスクは保証が一切受けられないことだ。SwitchBotのアフターサービスはメルカリ・ヤフオクなどのフリマ・オークション経由で購入した製品を対象外としており、初期不良があっても交換対応はメーカーに求めることができない。
また前述のとおり、前のオーナーのアカウントにデバイスが紐づいたままになっているケースが散見される。この状態では自分のアカウントに追加できず、設定が完了できないという問題が発生する。購入前に出品者に「SwitchBotアプリからデバイス削除済みか」「本体の初期化は済んでいるか」を必ず確認するとよい。
手放す際の価格査定に影響する要素
ハブ2を中古で売る側の立場で考えると、査定価格に影響する要因は「付属品の有無(電源アダプター・温湿度センサーケーブル)」「外観の状態(液晶の傷・本体の汚れ)」「動作確認の有無」「購入時期(新しいほど高値になりやすい)」の4点が主要だ。付属品が揃っていて外観が綺麗な場合、相場の上限に近い価格での売却が期待できる。
ハブ2は2023年3月発売のモデルであるため、購入から2〜3年が経過したものが多く流通している。上位モデルのハブ3との機能差が広まるにつれ、下落傾向は続くと見ておいた方が現実的だ。保存状態が良いうちに早めに手放す判断が価格面では有利になりやすい。
中古より安心な選択:セール新品の活用
結論として、ハブ2については中古を追いかけるより公式セール時の新品購入の方がメリットが大きい場面が多い。保証付き・未使用・確実に自分のアカウントに登録できる・最新ファームウェアへの自動アップデートが受けられるという点で、数百〜1,000円程度の価格差であれば新品を選ぶ価値は十分にある。特にAmazonのプライムデーや年1回のビッグセールでは7,000円台まで値下がりすることがあるため、そのタイミングを待って購入するのが総合的に最もコスパの高い選択だ。
組み合わせると便利なおすすめ周辺機器7選
- SwitchBotカーテン3は照度センサーとの連携で自動開閉が完成する
- SwitchBotロック/ロックProはハブ2経由で外出先からの施錠確認・解錠が可能
- SwitchBot人感センサーを追加することでハブ2に非搭載の在室検知が実現する
- スマートスピーカー(Echo・Google Nest等)との組み合わせで音声操作が加わる
- SwitchBot温湿度計を追加すれば別室の環境管理とハブ2の不足をカバーできる
SwitchBotカーテン3:照度連携でカーテンが自動で動く
ハブ2の照度センサーと最も相性が良い周辺機器がSwitchBotカーテン3だ。カーテンレールに取り付けるモーター式の自動開閉デバイスで、ハブ2と連携させることで「明るくなったらカーテンを開ける」「暗くなったら閉じる」「指定時刻に開けてアラーム代わりにする」といった自動化が実現できる。
Matter対応済みのため、ハブ2を経由してAppleのホームアプリやHomePodから操作することも可能だ。U字レールとI字レールの両方に対応しており、一般的な日本家屋のカーテンレールにそのまま取り付けられる。ソーラーパネル充電にも対応しており、電池切れの心配が少ない点も長期運用に向いている。自然光で目覚めたい・在宅時に外からの視線を手動操作なしでコントロールしたいというニーズに直接応える製品だ。
SwitchBotロック / ロックPro:ハブ2があれば外から鍵が確認できる
SwitchBotのスマートロックはドアの既存のサムターンに後付けできる工事不要のデバイスだ。Bluetooth接続のため、本来は自宅の近距離でしか操作できないが、ハブ2を同じネットワーク内に設置することでBluetooth信号がインターネット経由で飛ばせるようになる。
これにより外出先から「鍵を閉め忘れていないか」の確認・遠隔解錠・オートロックの設定変更などが可能になる。子どもの帰宅を玄関のカメラと合わせて確認する・宅配業者に一時的に解錠する・出張先から施錠確認するといった使い方が現実的になる。ロックProは指紋認証パッドとセットで使うことで、スマホなしで玄関を開閉できる。ハブ2と組み合わせた場合の活用範囲が最も広い周辺機器のひとつだ。
SwitchBot人感センサー:ハブ2に足りない「在室検知」を補う
ハブ2本体には人感センサーが搭載されていない。「人がいるかどうか」をトリガーにしたオートメーションを作りたい場合は、別売りのSwitchBot人感センサーを追加する必要がある。
人感センサーはハブ2にBluetoothで接続され、検知信号をハブ2経由でクラウドに送ることで、アプリやオートメーションのトリガーとして使えるようになる。「リビングに人が入ったらシーリングライトをONにする」「センサーが反応しない状態が30分続いたらエアコンをOFFにする」といった設定が可能だ。設置場所を選ばないコンパクトな形状で、天井・壁・棚の上など複数箇所に置くことで広い空間もカバーできる。本体内蔵型のハブ3と異なり、複数のセンサーを別々の部屋に配置できるのが別売りならではの強みでもある。
スマートスピーカー:ハブ2の操作性を一気に引き上げるパートナー
ハブ2単体でできることはアプリ操作とスマートボタンの2種類だが、AmazonのEchoシリーズやGoogleのNest Miniを追加すると音声操作という第3の経路が加わる。「アレクサ、エアコンをつけて」「ねえGoogle、テレビを消して」という自然な声かけで家電が動くようになる。
連携の設定は各スマートスピーカーのアプリからSwitchBotのスキルを有効化するだけで完了し、登録済みのリモコンデバイスは自動的に認識される。Echo Dotはコンパクトで数千円から入手でき、ハブ2との組み合わせとしてコスト的にも現実的だ。手が塞がっている料理中・深夜にスマホを触りたくない就寝前・子どもやお年寄りが操作するシーンで特に威力を発揮する。
SwitchBot温湿度計:別室の環境管理とデータ精度の強化
ハブ2の温湿度センサーはケーブル上に位置しているため、設置できる場所に制約がある。寝室・子供部屋・浴室前など別の場所の温湿度も自動化のトリガーに使いたい場合は、SwitchBot温湿度計を追加購入して各部屋に設置するのが最善策だ。
温湿度計はBluetooth接続でハブ2に信号を送り、アプリから各部屋のデータを一元管理できる。温湿度計本体の液晶には現在の温湿度がリアルタイム表示され、スイス製センサーを搭載しているモデルでは精度も高い。ハブ2の内蔵センサーを補完しながら、複数箇所のデータをひとつのアプリで管理できる構成は、複数の部屋を抱える家庭にとって実用的なスマートホームの完成形に近づく。
購入前に解決しておきたい5つの疑問
- ハブ2に月額費用はかかるのか
- ハブ2だけでエアコンを自動化できるのか
- ハブミニとハブ2、どちらを買うべきか
- Wi-Fiが5GHzしかない場合はどうすればいいか
- SwitchBot以外の家電にも使えるのか
ハブ2に月額費用や年会費はかかりますか?
かからない。ハブ2本体を購入した後の維持費はゼロで、SwitchBotアプリも完全無料で使い続けられる。スマートホーム製品の中にはクラウド機能の利用に月額課金が必要なものも存在するが、SwitchBotはそのビジネスモデルを取っていない。アプリのダウンロード・アカウント作成・オートメーションの設定・遠隔操作・音声アシスタントとの連携、いずれも追加費用は発生しない。
唯一コストが上乗せされるとすれば周辺機器の購入だ。SwitchBotロックやカーテン、人感センサーなどを追加する場合はそれぞれ個別の購入費用がかかるが、これは任意の拡張であり必須ではない。本体代金の9,980円が購入にかかるほぼ唯一の費用と考えてよく、ランニングコストが実質ゼロというのはスマートホームデバイスとして非常に優れた点だ。
ハブ2一台だけでエアコンを温度に応じて自動ON/OFFできますか?
できる。これはハブ2を買う理由として最も多く挙げられる使い方のひとつだ。ハブ2には温湿度センサーが付属ケーブルに内蔵されており、リアルタイムで室温と湿度を計測している。アプリのシーン設定から「室温が28℃を超えたらエアコンをONにする」「室温が24℃を下回ったらエアコンをOFFにする」という条件を登録すれば、あとは自動で動いてくれる。
条件は複数組み合わせも可能で、「温度が28℃以上」かつ「平日の9〜22時の間」だけ動かすといった細かい制御もできる。外出先から帰宅前にスマホでエアコンをONにするという使い方も当然可能で、Wi-Fiとインターネット接続があればどこからでも操作できる。この温度連動自動化を目的にハブ2を選ぶユーザーは非常に多く、実用上の満足度も高い。
ハブミニとハブ2、どちらを選べばいいですか?
「温湿度に連動した自動化を使いたいか」「Matter対応(Appleホームアプリ連携)が必要か」の2点で判断するのが一番わかりやすい。どちらも「いらない」という場合はハブミニで十分だ。赤外線リモコンの集約・外出先からの遠隔操作・Alexa/Google Homeとの連携はハブミニでも問題なく使える。
一方で「部屋の温度でエアコンを自動制御したい」「iPhoneのホームアプリに家電を統合したい」「本体のボタンで複数の家電を一括操作したい」という用途があるならハブ2の方が満足度は高い。価格差は3,000〜4,000円程度あるが、温湿度計・照度センサー・スマートボタン・Matter対応のすべてが追加されることを考えると、スマートホームを本格的に活用するつもりなら最初からハブ2を選んでおく方が後悔しにくい。
自宅のWi-Fiが5GHzしか使えない場合はどうすればいいですか?
ハブ2は2.4GHz帯のWi-Fiにのみ対応しており、5GHz帯には接続できない。ただし多くの家庭のルーターは2.4GHzと5GHzの両方に対応しているため、「5GHzしか使えない」という環境は実際にはほとんどない。まずルーターの設定ラベルや管理画面を確認し、2.4GHz帯のSSIDが存在するかどうかをチェックしてほしい。
問題になりやすいのは、2.4GHzと5GHzが同一のSSID名で統合されているルーターだ。この場合、スマホ側が自動的に5GHzを優先して接続してしまい、ハブ2の設定時に誤ったSSIDを選んでしまうことがある。解決策は一時的にルーターの管理画面から5GHzを無効化して接続を試みること、または2.4GHz専用のSSIDを別名で設定することだ。それでも解決しない場合は、スマホのテザリング(2.4GHzで動作する)を使って初期設定を行い、その後ルーターへの接続に切り替えるという方法が有効だ。
SwitchBot以外のメーカーのエアコンやテレビにも使えますか?
使える。ハブ2の赤外線リモコン機能は4,877社に対応しており、101,000機種以上の製品型番を網羅している。パナソニック・ダイキン・三菱・日立・東芝・シャープ・富士通ゼネラルといった国内主要エアコンメーカーはもちろん、SONYやLGのテレビ、アイリスオーヤマや他社の照明器具・扇風機・暖房器具なども対応していることが多い。
データベースにない機種でも、赤外線リモコンを直接ハブ2に向けてボタンを押す「スマートラーニング」機能で信号を手動学習させることができる。つまり赤外線リモコンで操作できる家電であれば、メーカーや型番を問わずほぼ対応できると考えてよい。10年以上前の古い家電でも登録できるケースが多いという点も、ハブ2を選ぶ実用上の大きな理由のひとつになっている。


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